第8回の本日のテーマは
試験に出てくる重要人物です。
昨年度(2016年)のソムリエ試験では問題に「織田信長」が出てきた事が話題になりました。
その問題は「(同)公に献上されたポルトガルの赤ワインの名称を1つ選びなさい...」というものです。
協会の用意した正解の漢字が「珍蛇酒」だったのですが、文献をみると実際は「珍陀酒」ではないのか?と批判の声が上がっています。
そんな漢字間違いよりも、筆者は「保存料」であるソルビン酸の基準値が「ソムリエ教本(0.25g/Kg)」と「厚生労働省(0.20g/Kg)」でズレているという事実の方がよっぽど問題かとは思うのですがf^-^;
まぁ、そんな「2ちゃんねる」であったくだらない論争などはさておき、本日は試験によく出てくる人物を「常連7人衆」と称してご紹介したいと思います。
【1】問題です!
Q1 ルイ・パストゥール
Q2 コジモ三世
Q3 フェルディナント・エクスレ
Q4 ジョン・ウッドハウス
Q5 ジェームズ・バズビー
Q6 川上善兵衛
Q7 ベッティーノ・リカーゾリ
上記の人物が行った事などを以下から選びなさい。
(ア)・キャンティー・カルミニャーノ等の生産地を線引き
(イ)・シチリア島で酒精強化ワイン、マルサラを生産
(ウ)・酵母の発酵のメカニズムを解明
(エ)・オーストラリア用ブドウ栽培の父
(オ)・マスカット・ベリーAを開発
(カ)・果汁糖度を調べる比重計を開発
(キ)・キャンティーを飲みやすくする混醸率を考案
どうでしたか?「イタリア人っぽいのが2人もいるなぁ。」とか「パストゥールって科学の授業で聞いた事あるような...。」って感じですね。
【2】回答と解説
それでは答え合わせです。
Q1のパストゥールは(ウ)発酵のメカニズムです。仏のジュラ出身というのも大事なポイントの1つ。化学式を示した「ルイ・ゲイリュサック」と間違わないように。
Q2のコジモ三世は(ア)トスカーナでのキャンティーなどの生産地の線引きです。下の地図は覚えておきましょう。その他伝統的な畑と「ボルゲリ・サッシカイア」もお近くなので抑えておきたい!
Q3のエクスレは(カ)ドイツの科学者です。「エクスレ度」で甘さを測定した人。
Q4のジョン・ウッドハウスといえば(イ)マルサラです。ポルトガルのマデイラと勘違いしないように。ちなみにマルサラの主要ブドウは(白)カタラット。
Q5のジェームズ・バズビーは(エ)オーストラリア。ニュージーランドにも1833年にノースランドのワイタンギに植樹。
Q6の川上善兵衛は(オ)マスカットベリーAなどを開発した日本ワインの偉人。甲州を広めた行基(718年)と雨宮勘解由(1186年)の違いも抑えておきたい。
Q7のリカーゾリといえば(キ)、キャンティーのレシピ。白葡萄のカナイオーロ・マルヴァジアを加える。サンジョベーゼだけでは苦くて呑みにくかったのかもね(笑)
【3】本日のまとめ
さて、いかがでしたでしょうか? 7人に絞りましたが毎年試験に出そうなメジャーどころはおさえたつもりです。
試験勉強もワインの銘柄や地名だけでは息が詰まりそうですが、こうした人物名とのカラみがあると覚えやすいですね。