このブログではソムリエ・ワインエキスパート試験にチャレンジされる方を対象に
「毎回、もう+プラス1点」をとれる勉強のヒントをお届けしております。
今回のテーマは
ロワール渓谷地方の4つの地区 です。
ポイントは4つの地区の名称・キーワードと特徴をおさえるコト!
それでは、問題にチャレンジして
現時点での理解度を確認しましょう!
▼▼▼
【1】実力テスト
(難易度★☆☆☆☆)
ロワール渓谷地方の①~④の各エリアの名称・キーワードを選べ!
[選択肢] 名称
(A) Anjou-Saumur
(B) Pay Nantais
(C) Centre Nivernais
(D) Touraine
[選択肢] キーワード
(あ) Tuffeau・貴腐ワイン
(い) Muscadet・Sur Lie
(う) Chasselas・Pinot Noir
(え) Orleans・Romorantin
※せっかくなので、お手元にペンがあればメモ帳にでも書いてやってみましょう^-^!
※ロワール渓谷地方がフランスのどこにあるか分からない方は↓へ
▼▼▼
【少しブレイク...】
いかがですか?
昨日でブルゴーニュ地方も終わり、今日からロワール渓谷地方のシリーズがはじまります!選択肢に Orlean オルレアンなんてのが出てきました。こちらは史実上でも有名なジャンヌ・ダルクにゆかり深いところ。最近だと、あのミラ・ジョヴォヴィッチ主演で映画にもなってました。なので、映画好きの方はこの「The Messenger (邦題はジャンヌ・ダルク)」なんて観ていただけたら今後のロワールの学習にもっと興味を持っていただけるかもしれませんね^-^!! 前置きが長くなりましたが、それでは回答です!
▼▼▼
【2】回答と解説
(回答)
① (B)・(い)
② (A)・(あ)
③ (D)・(え)
④ (C)・(う)
(解説)
まず、ロワール渓谷地ですが大西洋からスドーンとフランス最長のロワール河 (※全長約1,000キロ)沿いにブルゴーニュ地方の西側まで横長に広がっています。
(追記)
※全長は約1000キロですが、地図上の ← の区間の距離は約500キロです!
かなり広大な地域でAOCの面積としてはフランスで3位。やや北側にあり冷涼な気候なので爽やかな白・軽やかな赤が作られているイメージを持って下さい。
また後程ご紹介しますが、トゥーレーヌ地区の中世の趣きのある古城の様子はフランスの庭と呼ばれ、試験にも頻出のキーワードです!
それでは各地区の詳細をみていきましょう!
①Pay Nantais ペイ・ナンテ地区
Nantes ナント市が中心のペイ・ナンテ地区は、ロワール地方でも一番左。大西洋側です。キーワードに出た Muscadet ミュスカデはブドウの品種で主に辛口のスッキリした白ワインが作られます。最大のAOCはMuscadet-de sevre et Maine ミュスカデ・ド・セーヴル・エ・メーヌ。Sur Lie シュール・リーは「滓の上」という意味で白ワインを滓と共に熟成させる製法です。この地区では少なくと翌年の3月1日まで寝かせておかなくてはいけません。
②Anjou-Saumur アンジュー・ソーミュール地区
アンジュー・ソーミュール地区は左から2つめ。名前通りAnjou アンジュ―からSaumur ソーミュールに向けて東に広がっています。この地区の特徴は何といっても Tuffeau トゥーフォーという石灰岩の土壌が重要で!試験にもよく出てきます。
あとは貴腐ワインが有名なのですが。上の図のBonnezeaux ボンヌゾー、他にもQuarts de Chaume カール・ド・ショーム、Coteaux de Layon コトー・デュ・レイヨンなどあります。
③Touraine トゥーレーヌ地区
トゥーレーヌ地区は,Tourトゥール市をメインに東は前述のジャンヌ・ダルクでお馴染みOrlleansオルレアンまで広がっています。筆者の個人的な主観ですが、ブドウ品種でいうとトゥーレーヌ地区はアンジュー・ソーミュール地区と大して差はありません。問題のキーワードとして白ブドウの Romorantin ロモランタンを出したのは、これがロワール地方でも独自だからです。ちなみにロモランタンが使われるAOCは Cour-Cheverny クール・シュヴェルニィというところ。
④Centre Nivernais セントル・ニヴェルネ地区
最後にロワール河の上流。右端にあるセントル・ニヴェルネ地区です。海側から大陸に向かって説明を進めてきましたが、ここまでくるとより冷涼な気候になりブドウ品種がお隣のブルゴーニュ地方と似通ってきます!その一つが選択肢のPinot Noirピノ・ノワール。Chasselas シャスラはスイスなど寒い地域で造られる白ブドウです。
以下は回答のまとめです。ロワール全体のイメージとしてお役立て下さい。
▼▼▼
【3】今回のまとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
以上がロワールの概要でした。今日1つだけ覚えていただくとしたら「ロワールといえばTuffeauトゥーフォー(石灰岩)」です。これさえ知っていれば試験でもう一点狙えるはずf^-^!
あと今回説明しきれなかった部分も多いにあるので、これから数日に分けて地区ごとに詳しくご紹介したいと思います。
そうそう、前述のシュール・リー製法ですが最近は日本ワインでも流行っています。もし、こんなボトルを見つけたら買って飲んでみても楽しいかも。