このブログではソムリエ・ワインエキスパート試験にチャレンジされる方を対象に
「毎回、もう+プラス1点」をとれる勉強のヒントをお届けしております。
このシリーズでは「流し読みで学ぶ過去問のポイント - 2017年 S/WE共通 ○○~○○」と題して、
1回5問のペースで2017年度 の ソムリエ・ワインエキスパート試験 の問題から覚えるべきポイントを探っていきたいと思います。
ちなみに下のリンクはご参考まで。
【アドバイス】 過去問を解くにあたって...【3点】 - ソムリエ・ワインエキスパート試験に絶対に合格したいアナタへ!
それでは問題です!
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問題26 [南アフリカ]
アフリカのワイン法 WO は何年に制定された?
1. 1971 年
2. 1973 年
3. 1976 年
4. 1978 年
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正解は... 2. 1973 年
南アフリカワインの歴史に関する問題でした。
歴史的に重要な箇所をご紹介しておきます(´_ゝ`)!
・1655年
ヤン・ファン・リューベック が ケープでブドウ栽培を開始
覚え方:「ひと(1)よむ(6)なし Go(5) Go(5) ヤン・ファン・リューベック!」
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・1680年代
ユグノー派の ロワール地方出身のフランス人が亡命してくる!
現代でもロワール原産の白ブドウ シュナン・ブラン が多く栽培されているのはこの為だったのね~。
・1918年
KWV (南アフリカワイン醸造者共同組合連合)が設立
実はこいつが畑の開墾などを制限し、南アフリカ国内のワイン発展をさまたげていたのです(; ・`д・´)!
・1973年
正解はこの年!
原産地呼称 W.O (Wine of Origin) が 制定される
覚え方:「こんなに遅れるなんて、い(1)く(9)らなんでもな(7)さ(3)けない!南アフリカの原産地呼称」
・1994年
アパルトヘイト全廃(1991年)後、輸出市場が開放され国際化が進んだ!
以前は「差別をしているような国からは輸入なんてしてやらないぜ!」みたいな経済制裁をされていたんだけど、それが無くなったのです!
いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの南アフリカワインですが、ここまで来るのには大変な時代があったのですね(涙)
ちなみに...
・チリの原産地呼称が施行されたのは
1995年
・アメリカでワイン法が制定されたのは
1978年
・スペインワイン法が制定されたのは
1932年
・ポートワインが原産地管理法を導入したのは
1756年
...です。
アフリカのみならず、世界各国のワイン法が制定された年をチェックしておこう!
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問題27 [ドイツ]
次のドイツワイン生産地の中で最も北に位置しているものは?
1. Mosel
2. Pfalz
3. Wurttemberg
4. Baden
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正解は... 1. Mosel モーゼル
ドイツの13地域に関しての問題でした。
まず、13地域の名称と位置はカンペキに覚えましょう!
イタリアの20州を全部覚えるのと同じです(-_-メ)
各選択肢の位置を下の地図に示しておきますねッ!
1. Mosel モーゼル
2. Pfalz ファルツ
3. Wurttemberg ヴュルテンブルク
4. Baden バーデン
モーゼル以外はわりかし南部の地域でした(笑)
ここで最低限必要な各地域の特徴をおさえておきましょう(; ・`д・´)!
文字は小さいですが上の地図の位置と照らし合わせて下さいませ。
・アール
ライン河の支流 アール河沿い。赤ワインの生産比率が最も高い(80%以上)
・ナーエ
ライン河の支流 ナーエ河沿い
・モーゼル
ラインガウと並ぶ名醸地
・ラインガウ
モーゼルと並ぶ名醸地。 ヨハニスベルグ城でシュペートレーゼ(遅摘み法)が発見された。
・ラインヘッセン
ドイツ最大の産地
・ファルツ
2番目に大きい産地
・ミッテルライン
細長い産地
・フランケン
マイン河の支流。平べったいボックスボイテル型の瓶。
・ヘシッシェ・ベルクシュトラーセ
ハイデルベルクの北に位置
・ヴェルテンベルク
ドイツ最大の赤ワインの産地
・バーデン
ドイツ最南に位置。3番目に大きい産地。
・ザーレ=ウンストルート
ドイツ最北の産地
・ザクセン
ドイツ最東の産地。
まぁ、覚えてればどこかで役に立つかもしんない(´・ω・`)
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問題28 [ドイツ]
ドイツワインの歴史に関して正しいものは?
1. 12 世紀ドイツ南部ではワインは高級品として取引され日常的には地元のビー
ルが飲まれていた
2. 1720 年ラインガウのヨハニスベルク修道院でリースリングの樹が大量に引き
抜かれた
3. 1860 年代ラインガウとモーゼルではブドウ畑の格付けが行われた
4. 1960 年代ー1970 年代にかけて甘口ワインから辛口ワインへ生産がシフトして
いった
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正解は... 3. 1860 年代ラインガウとモーゼルではブドウ畑の格付けが行われた
これも複合的な問題なので難しいですね~(-_-)
それぞれの選択肢を見ていきましょう!
1. 12 世紀ドイツ南部ではワインは高級品として取引され日常的には地元のビー
ルが飲まれていた
→これは南部ではなく北部。フランスのアルザス地方などからライン河をたどって運ばないといけなかったからなんですね~。
2. 1720 年ラインガウのヨハニスベルク修道院でリースリングの樹が大量に引き
抜かれた
→これは逆に、大量に植樹されています(笑)
3. 1860 年代ラインガウとモーゼルではブドウ畑の格付けが行われた
→正解がこれ! ラインガウが1867年、モーゼルが1868年です。
フランスのメドックの格付けが1855年だからマネしたんでしょう。
4. 1960 年代ー1970 年代にかけて甘口ワインから辛口ワインへ生産がシフトして
いった
→逆に当時は甘口ワイン全盛期です。ドイツが辛口ワインにシフトしていくのは1985年の甘口ワインの食中毒「ジチレングリコール」という不凍液が混入した事件以降となります。暗い歴史があるんですね~。
ドイツの歴史としては、その他にも...
・5世紀
ゲルマン民族大移動
・800年ごろ
カール大帝
・1136年
シトー派のエーバーバッハ修道院の設立
...あたりも要チェック!
こういう複合的な問題は、どこかに非常にしょーもない間違いが潜んでいる場合が多い!そこに気付くかどうかです。
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問題29 [ドイツ]
ドイツワインの Bereiche の数は?
1. 13
2. 26
3. 41
4. 153
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正解は... 3. 41
ドイツワインの区画に関する問題でした。
ドイツの区画は大きく3つに分ける事ができます。
・Bestimmtes Anbaugebiet (略して b.a) ベシュティムテス・アンバウゲビート
先ほどの13地域の事です。
・Bereich ベライヒ
地域の中の「地区」。全部で41個あります。
・Lage ラーゲ
「畑」の意味。その中でも3種類あります。
<Ortsteillage オルツタイルラーゲ>
特別単一畑 全部で5個あります。
内訳は...
モーゼル 1つ = シャルツホーフベルグ
ラインガウ 4つ = シュタインベルグ、シュロス・ライヒャルツハウゼン、シュロス・フォルラーツ、シュロス・ヨハニスベルグ
<Einzellage アインツェルラーゲ>
単一畑
<Großlage グローセラーゲ>
集合畑
こういった数を問う問題もあるので注意です!
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問題30 [ドイツ]
ドイツの VDP の品質基準においてグラン・クリュにあたるものは?
1. Erste Lage
2. Große Lage
3. Ortswein
4. Gutswein
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正解は... 2. Große Lage
まずVDPについてですが、VDP.Die Prädikatsweingüter プレディカーツヴァイン醸造所連盟の略の事です。
4段階の格付けがあるので覚えておきましょう!
・Große Lage グローセ・ラーゲ
特別区画=グランクリュに相当
・Erste Lage エアステ・ラーゲ
1級区画=プルミエクリュに相当
・Ortswein オルツヴァイン
村名入りワイン
・Gutswein グーツヴァイン
醸造所名入りワイン
せめてグローセ・ラーゲくらいは覚えておきましょう!
今回はここまで~( `ー´)ノ
次回は31~35問目です。