ソムリエ・ワインエキスパート試験に絶対に合格したいアナタへ!

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流し読みで学ぶ過去問のポイント 2017年-050 徹底的に学ぶシェリー


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このシリーズでは「流し読みで学ぶ過去問のポイント - 2017年 ...」と題して、2017年度 の ソムリエ・ワインエキスパート試験 の問題から覚えるべきポイントを探っていきたいと思います。

 

ちなみに下のリンクはご参考まで。

【アドバイス】 過去問を解くにあたって...【3点】 - ソムリエ・ワインエキスパート試験に絶対に合格したいアナタへ!

 

それでは問題です!

 

↓↓↓

  

問題50 [スペイン]

シェリーの甘口タイプである Cream の正しい組み合わせは

 

1.  Fine + Pedro Ximenez

2.  Amontillado + Pedro Ximenez

3.  Manzanilla + Pedro Ximenez

4.  Oloroso + Pedro Ximenez

 

 

正解は... 4.  Oloroso オロロソ + Pedro Ximenez ペドロ・ヒメネス

これはちょっと難しい問題でした。

甘口のクリームタイプのシェリーは 酸化熟成させたオロロソタイプ甘口の単一品種のタイプの ペドロ・ヒメネス を混ぜたものです。

 

といっても、イマイチ分かりにくいと思うので今回はガッツリとスペインのシェリーについてのポイントを解説してみたいと思います!

 

【まず、酒精強化ワインとは何ぞや?】

よくシェリーやポルトガルのポートワインなどを酒精強化ワインと呼びますが、「酒精(しゅせい)」とはお酒に含まれるアルコール分の事です。これをブランデーなどの蒸留酒を加えて増しているんですね。

次郎系ラーメン的に言えば「アルコール、マシマシで!」って感じでしょうか...

 

【シェリーの産地について】

まず「シェリーって言えばスペインだけど、スペインのどこで造ってるのか分からねぇ...(-_-メ)」ってところから始めましょう!

 

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シェリーはスペイン南部 アンダルシア州にある へレス(カディス) Jerez で造られています。なので シェリーは 「へレスの酒」とも言われています。

先日、筆者はスペイン人の友達に「へレス」と言ってみたのですが全く通じませんでした。現地の方には「カディス」と伝えましょう(-ω-)/

 

ちなみに シェリー の正式名称は へレスーケレスーシェリー・イ・マンサニーリャ・-サンルーカル・デ・バラメーダ Jerez-Xérés-Sherry y Manzanilla-Sanlúcar de Barrameda です。

落語の「じゅげむ じゅげむ...」みたいな長い名前(; ・`д・´)ですね!そういや画家のピカソ(同じくスペイン出身)もやたら名前が長かったような...

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このへレスの中でも3つの町の内側の三角地帯で造られたものだけをシェリーと呼ぶ事ができます。で、その3つの町がコチラ!

・へレス・デ・ラ・フロンテラ  Jerez de la Frontera

・サンルーカル・デ・バラメーダ Sanlúcar de Barrameda

・エル・プエルト・デ・サンタマリア El Puerto de Santa María

これまた全部長ったらしい名前ですが、とりあえず語尾の「フロンテラ、バラメーダ、サンタマリア」くらいは頭に入れておきましょう(´_ゝ`)!

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ちなみにこの地域の土壌はチョーク質の石灰を多く含む アルバリサ という土壌です。

試験にもよく出てくるので覚えておきましょう!フランスのシャブリとかも石灰質なんですよね~。

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【シェリーのブドウ品種について】 

シェリーは3つのブドウ品種から造られています。

なので、まず手始めとして...

「シェリー は パモッペと覚えましょう!

 

「パモッペ」とは品種それぞれの頭文字をとっています。

ロミノ Palomino

→辛口の品種で全体の約9割を占めている!

スカテル Moscatel

ドロ・ヒメネス Pedro Ximenéz

→この2種類は甘口の品種!ちなみにアルゼンチンにも ペドロ・ジメネス Pedro Gimenez って名前が似た品種がありますが全くの無関係です(-ω-)/

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 【シェリーの熟成について】

 さて、ここが今回の本題です。

 

まず、シェリーの熟成方法には大きく2パターンあります。

【1】酸膜酵母を使って熟成→アルコール添加

【2】アルコール添加→酸化熟成

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産膜酵母(別名 : フロール Flor=スペイン語で「」の意)とは酵母の細胞が集まって層になったものです。上の写真の白い膜のようなものそれにあたります。

 

基本的にシェリーの熟成はこの産膜酵母を発生させる事を狙って上の写真のように樽をワインで満タンにせず空気に触れさせる状態にしておきます。というのも酸膜酵母で熟成させればクルミやナッツのような香りがして美味しいのです(*‘ω‘ *)!

 

ではなぜ 2パターンが存在するのかというと、本来は【1】を狙っていたのですが「ワインに酸膜酵母がつかないよ~(+_+)!」っていう場合があって【2】の方法が生まれたそうです。

セコいですね(笑) ...ってかダメだった時の保険です。最近だと経営学的には「プランB」って呼ぶそうな。

 

で、先ほどの2パターンを分かり易く説明すると...

 

【1】酸膜酵母→アル添

ラッキー☆ 酸膜酵母がついたぜ!

→ このまま風味を出した後でアルコール添加すっか!

後ほど説明する「フィノ Fino」 タイプ

 

【2】アル添→酸化

酸膜酵母つかなかったじゃん(涙目)

→ とりあえずアルコール添加しといて、後は酸化させて誤魔化そう!

後ほど説明する「オロロソ Oloroso」 タイプ

 

...ってノリです。

まぁ、いずれにせよ保存性を高めるためにアルコールを添加する訳ですが、それを先にやるか後にやるかだけの話です。

ちなみに産膜酵母を使ったナッツ感のある香り付けや酸化熟成など、これらの技術の発展は18~19世紀にシェリーがポートワインにシェアを奪われて売れなくなってからと言われています。やっぱり商売が落ち目になると人間色々と考えるもんですね(笑)

History of Sherry - Wikipedia

 

  【シェリーのタイプについて】

酸膜酵母の説明がついたところで、やっとこさ問題のシェリーのタイプについて解説できるところまできました!フー(; ・`д・´)。

 

それぞれのタイプキーワードをおさえておきましょう。

 

[酸膜酵母を使うタイプ]

先ほどの【1】酸膜酵母→アル添 のもの

フィノ Fino

へレス・デ・ラ・フロンテラエルプエルト・デ・サンタマリアで熟成

・辛口

・アルコール度数15度以上、年以上熟成

ちなみに Fino とは Fine (素晴らしい) という意味。「軽やかでキレがあり辛口で素晴らしい」って感じの名前です(´_ゝ`)

 

マンサリーリャ Manzanilla

サンルーカル・デ・バラメーダで造られるフィノ

 ・海の近くなので独特の塩気がつく

・辛口

・アルコール度数15度以上

実はマンサリーリャの正式名称は「マンサリーリャ・サンルーカル・デ・バラメーダ」で地名が略されています。

 

アモンティリャード Amontillado

・フィノの熟成途中でフロールが喪失し、酸化熟成させたもの。

=製法的にも味的にもフィノ(≒産膜酵母)とオロロソ(≒酸化熟成)の中間的なもの

・アルコール度数16度以上

ちなみにアモンティリャードとは近くの「モンティーリャ・モリレスのスタイルの...」という意味です。近所のやり方をパクったのですね(笑)

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[酸膜酵母を使わないタイプ]

先ほどの【2】アル添→酸化熟成 のもの

オロロソ Oloroso

琥珀色からマガホニー

・アルコール度数17度以上

ちなみに産膜酵母はアルコール度数が17度をこえると活動できなくなってしまいます。まず、その度数にしてから酸化熟成させるわけです( `ー´)ノ

 

[中間タイプ]

最初にちょっとだけ酸膜酵母→酸化熟成 のもの

パロ・コルタド Palo Cortado

アモンティリャードの香りとオロロソの味をもつ

実際には先ほどのアモンティリャードより、もうちょっとオロロソ寄りのもの。ネット等で調べてもイマイチ正確に定義が言及されていないのですが、↑以上の事は言えなかったのだと思います。あー残念。

 

[極甘口タイプ]

甘口のブドウ品種自体がタイプ名になっているもの

ペドロ・ヒメネス Pedro Ximenez

モスカテル Moscatel

ちなみにこのペドロ・ヒメネスという品種は非常に栽培が難しくアルバリサの土壌で育たない場合があります。現在でも近くのモンティーリャ・モリレスからブドウを買い取って作っているところもあるそうです。(シェリーの定義的には合法との事...)

 

[甘口タイプ]

上の極甘口タイプのペドロ・ヒメネスと混ぜたもの

ミディアム Medium

ペドロ・ヒメネスアモンティリャード をブレンド

アモンティリャードがフィノとオロロソの中間なのでペドロ・ヒメネスと混ぜてミディアム=「中くらい」って名前は分かり易いですね。

 

クリーム Cream

ペドロ・ヒメネスオロロソ をブレンド

これが問題の正解でした!

1860年に初めてシェリーどうしを混ぜてできた甘口のタイプ。同年、日本では桜田門外の変で井伊直弼が暗殺されています。意外に新しいのか古いのか...(困惑)。

 

  【シェリーの熟成年数ついて】

ついでなので熟成年数についても覚えておきましょう!

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V.O.S (Very Old Sherry ベリー・オールド・シェリー)

20年 以上の熟成

 

V.O.R.S (Very Old Rare Sherry ベリー・オールド・レア・シェリー)

30年 以上の熟成

 

シェリーの熟成年数は、覚え方の公式として

(アルファベット数 ー 1)  x 10年

 

(例)

V.O.S = 3文字 → (3-1)x10 = 20年

V.O.R.S = 4文字 → (4-1)x10 = 30年 となります。

簡単ですね。

 

  【シェリーのソレラ・システムついて】

最後にソレラ・システムというシェリーの熟成方法も覚えておきましょう!

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樽を上の図のように積み上げます。

「ソレラ (の意味)」と呼ばれる一番下の段から必要分のワインを取り出して、減った分を上の段から補充していきます。このようにする事で味の均質化を狙っています。

 

試験的には...

このイラストが「ソレラ・システム」と分かる事と...

・下から順番にソレラ→第一→第二→第三...という名称だという事

...の2点を頭に入れておきましょう!

まぁ見たら分かるかと...(-_-メ)

 

長くなりましたが今回はここまで~!

次回は アメリカ の カリフォルニア です。

 

【筆者の雑記 2017.11.17 Fri】

【朗報】引き寄せの法則の原理凄すぎワロタwwwwwwwwwwwww - 思考ちゃんねる

2chまとめで最近みつけた良スレです。「(善悪問わず)どんな思考であれ確信や信念といった精神が最適解を見つけてそれを現実するようにその人を動かす!」という内容です。

「引き寄せの法則」とか言えば、ちょっと怪しく聞こえますが、子供にも理解できるような単純明快な説明が心地よいと感じました。

もし、この理論が正しいとしたら ソムリエ・ワインエキスパート試験に関しては...「頑張れば合格できる!...」とか「勉強は苦手だけど必ず合格できる方法はあるはずだ!」とか、そういった類(たぐい)の肯定的な思い込みを持つ事が大切なのではないかと。

試験に本気の方は一読する事をオススメしますm(_ _)m