今回はドイツのモーゼルです。
さわり動画
とりあえず...
↓所要時間 - 2分24秒
Mosel - German wine-growing region
...というわけで、今回勉強するのは世界で最も急斜面でブドウを栽培しているところ~。
参考資料
基本的にソムリエ教本’2020通りに進みますが、お手元に無い方はこちらをご参照。
Mosel (wine region) - Wikipedia
https://www.wine-searcher.com/regions-mosel
The Mosel Valley Wine Guide | Wine Folly
補足や面白い箇所を追加ようかと...、そもそも受験者用のブログなんで教本持ってる前提でいいよね( 一一;)?
地理
まず教本の耳慣れない地名・地理をまとると↑
モーゼル川はフランスのアルザス地方にあるヴォージュ山脈あたりが源流で
トリアーの手前で支流のザール川と合流
...後で同じく支流のルーヴァ―川と合流
西はアイフェル山地※、東はフンスリュック山地に挟まれているよ。
ちなみに、その後、コブレンツでライン川に合流。
ドイツ国内は色んな川が出てくるけど川の流れの向きや合流地点などを頭の中で整理しておいてねっ☆彡
あ、アイフェル※って仏語でエッフェル。パリのエッフェル塔の名前は設計者のドイツ系アルザス人ギュフターヴ・エッフェル↓にちなむ。彼の祖先がこの地方に関係ありそうね。
鉄器時代 (紀元前500-332年) に フンスリュック・アイフェル文化↓というのがあった...
Hunsrück-Eifel culture - Wikipedia
モーゼルのワイン産地の区切り(当ブログ独自)
次に、モーゼル川っーても3つのエリアに分かれまっす!
上流のオーバーモーゼル、中流のミッテルモーゼル、下流のウンターモーゼルですが南→北に川が流れているのをお忘れなく。
教本ではザールとルーヴァ―タールの2つを独立※↑させているけど、強引に↑3つに分類するとトリアーを基準にザールは上流、ルーヴァ―タールは中流って感じです。
↓ 45 kilometres long, that runs from the Franco-German-Luxembourg tripoint near Perl to its confluence with the Saar near Konz shortly before Trier.
ちなみに馴染めるように語源を説明しておくと...
・ザール Saar は 流れ flow 嵐 storm とかって意味 (同じ語源の サラ Sarah さんとか 実は"流れ-さん"ってニュアンス)
Saar Name Meaning & Saar Family History at Ancestry.com®
・モーゼルトーアの トーア tor とは 門 って意味。ドイツのモーゼル川の入り口ってことね☆ 神戸で『トアロード』ってとこがあるんだけど「門の道」か...
Tor - English translation in English - Langenscheidt dictionary German-English
・ルーヴァ―タールの タール tal とは 谷 って意味↓ 谷のすき間を川が流れているイメージを持ってね↓ (↑wikiより)
『テラッセンモーゼル』は "下流" をゴマかした名前
ところで↑動画でも出てきた 急斜面の畑 を シュタイルラーゲ (Steillage) と呼ぶんだけど、↑下流のエリアはこれらを石垣で囲ってテラス状にしてたりするのでテラッセンモーゼルなんてシャレた名前にしているよ!
...ってのが下流って言うより響きがマシだから( 一一;) オイッ!!
Many of the vineyards of the lower Mosel are terraced, which has led many producers to adopt the name Terrassenmosel, which sounds nicer than Untermosel in German.
同じくスペインのリオハ・バハ(=下流の意)なんかも2018年からリオハ・オリエンタルって名前でゴマかし出しましたね↓ 笑 世界共通☆彡
https://www.wine-searcher.com/regions-rioja+baja+-+oriental
三畳紀
さらに教本を読み進めていくと三畳紀(=2億5100万年前)とあるけれど↑
南ドイツで発見されたこの紀の地層において、赤色の砂岩、白色の石灰岩、茶色の砂岩と堆積条件の異なる3層が重畳(ちょうじょう)していたことに由来
コイパー土壌
↑に付随してコイパーという土壌名が登場してるけど、簡潔にいえば ↑三畳紀の後期にできた仏アルザスなどで見られる マール(=粘灰土=粘土x石灰) + 石灰岩 などが含まれるもの...か(続く↓)
Keuper - Soil type consisting of marl and limestone common in Alsace, dating to the Upper Triassic(三畳紀) period.
Marl - Calcareous(石灰質) clay-based soil that adds acidity to the wine. Vines planted in this type of soil normally ripen later than in other soil types. Marl soil is typically deep and lacking in stone fragments(断片); it is the main soil type in the Piedmont wine region of Italy. Marlstone is the indurated (well-cemented) metamorphic(変成岩↓) form of Marl.
List of vineyard soil types - Wikipedia
もしくは...というか、もうちょい詳しく言えば↑三畳紀の複数の地層の総称っぽいニュアンス ↑イラストの通り
Keuper marl is an obsolete(時代遅れ) name for multiple layers of mudstone(泥岩) and siltstone(シルト岩↓) of Triassic age(三畳紀) which occur beneath parts of the English Midlands and neighbouring areas e.g. Cheshire,[1] Nottinghamshire,[1] Devon, eastern Worcestershire and northern Yorkshire.[citation needed]
Typically red, or occasionally green or grey, these strata(地層) are generally featureless and contain few fossils. In basin formations, thick halite(岩塩)-bearing layers, or rock salt deposits, are sometimes present at the base of the marl.
In modern nomenclature, Keuper marl is included within the Mercia Mudstone Group.
↓ページなんて最高なんだけど、ワインの勉強としてはちょっと踏み込み過ぎかな。もし、ご興味あればって感じ。
シルトって?
シルト =(英: silt[1])あるいは日本語で沈泥[2](ちんでい)とは、砂より小さく粘土より粗い砕屑物(さいせつぶつ=クズ)のこと[3]。地質学では、泥(粒径が1/16mm以下のもの)の中で、粘土(粒径が1/256mm以下)より粒が大きく粗いもの(粒径1/16mm - 1/256mm)をシルトと呼ぶ。
シルトが続成作用によって堆積岩(たいせき)になったものをシルト岩という。
まだ土壌に弱い?
砂岩とか堆積岩とか苦手意識があったら前回からやり直し~( 一一;)
【地質】岩の種類まとめ … 花崗岩、スレート、シストなど - ソムリエ・ワインエキスパート試験に絶対に合格したいアナタへ!
特にコレ→「岩石」について
https://www.youtube.com/watch?v=4vt_W90TLyg
・
・
・
途中ですが区切ります!
...えー、ここまでソムリエ教本だとたった半ページ程度の内容ですが細かく見ていたらキリがありませんね~。って、皆さん、ちゃんと理解されているのでしょうか( 一一;)?
おまけ=モーゼルの急斜面は危険
さすがに長すぎるので今回はこれくらいで一旦区切りたいと思いますが、ついでに↓モーゼルの悲劇くらい知っておいて。
人も...
車(レース)も
↓人は何故、長年苦労して積み上げてきたものを一瞬にしてダメにしてしまうのだろう...(合掌) これがシュタイルラーゲだ!
...というわけで
「あ、モーゼルっすか?」
「人も車もおっこちるくらいの危ないとこっす。」
...くらいのツカみができれば上級者。
(次回に続く)
以上