今回は ニュージランド の ワイへケ・アイランド※ を取り上げます。※以降「ワイへケ島(とう)」で ( 一一;)
▼これを取り上げたキッカケの映画
先日、映画配信サービスのU-NEXTを検索していたら、↑が珍しくニュージランド、しかも ソムリエ教本 に出てくる ワイへケ島 のものじゃありませんか~ (´_ゝ`) ってワケで観ておきました。
若干 ヤラせっぽい箇所 もありましたが、島の 歴史・環境・暮らしぶり を理解するのに良かったです。ちょっと上品なリゾート島 ってニュアンスなので、日本で例えるなら 軽井沢 の島(しま)バージョン って感じでしょうか。
あ、そういや ↓①ワイン・サーチャー記事にある60年代ヒッピー全盛期の伝説的な活動家のお婆さんも登場します。偶然?
▼参考資料
①ワイン・サーチャー : https://www.wine-searcher.com/regions-waiheke+island
②ウィキ : Waiheke Island - Wikipedia
③公式ページ : Waiheke Island of Wine
さてさて、まずワイン ガチ勢(ぜい) はこの辺り↑を読んどいたらいいんじゃね?って感じですが、これらに沿って詳しくみてみましょう。
▼ワイへケ島の 位置 & 地理・気候
まず、参考資料 ①ワイン・サーチャー の 地理 的な内容をまとめると↑
...ってか、逆にこれを見た後に読めば分かり易いかも。
地峡 (ちきょう - 英 : Isthmus イスマス) なんて聞きなれないコトバですが↑ 海峡 ( かいきょう ) の 陸(りく)バージョン。
Climate | Waiheke Island of Wine
やや内容が重複しますが、参考資料③の↑ページも読んでおくと良いでしょう。
気候 について、豪クナワラ(=同緯度)、仏ボルドー、仏ローヌ、米ナパ との 比較 が素敵。
▼地質・土壌
(地質) Geology | Waiheke Island of Wine
(土壌) Soil | Waiheke Island of Wine
次に、大事な 地質 と 土壌 ですが↑2つをまとめると↓
ジュラ紀 の1億4500年前 辺りの地層があって、地表付近の 硬い & 水はけが良過ぎる 腐った岩 ( = Rotten Rock ) とも表現される 風化岩 ( = weathered rock) が特徴的。これが理由で ブドウの樹が頑張って育たざるを得ない 感じ。
▼プレートテクトニクス
↑土が青っぽいから「腐った」って表現なんだろうけど「還元的な状態 (=酸素の無い ) で 鉄分が酸化する と 青色になる!」ってのは前やりましたね~。その理由として (大陸の) プレートの動きで地中が圧縮されて酸欠状態になったところにマグマの熱なんかで酸化しているからなんだけど、プレートテクトニクス (≒プレートの構造理論) って言葉を知らない方ば覚えておいて!最新のソムリエ協会の冊子にも紹介されているので、近いうちワイン業界では当たり前の概念になるはずです。(ってか現代人としての常識かも...)
↑(地質)のページにもこの テクトニック って言葉が出ていましたね。
...rock strata has been enormously compressed and fractured by tectonic activity causing the landscape to be massively deformed by...
▼地名の意味
(島名の由来) 5 things you didn't know about Waiheke Island - Auckland Sea Kayaks
(タンギの意味) tangi - Māori Dictionary
最近は 何でも日本語に訳すのに凝(こ)っています (笑) で...
ワイへケ(島) は 「滝のように連なる水」
オネタンギ(湾) は 「鳴く砂」
同じく北島に ワイタンギ なんてありますが「鳴く水」。実は ハワイの ワイキキ(・ビーチ ) の ワイ も ポリネシア語で同じく「水」の意味。ちなみに キキ は 「スプラッシュ(=噴き出す)」。
(参考 : ワイタンギの位置) https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/8c/NZ-Waitangi.png
▼有名どころ≒受賞歴のあるワイン
(受賞ワイン) Awards | Waiheke Island of Wine
(ワイン畑のロケーション) Our Region | Waiheke Island of Wine
ソムリエ教本'20 に記載のワイナリー / ワイン と 参考資料③の↑2つのページを 比較 しておくと吉!
最初に まとめ地図 を貼っておきますね~。
★ Destiny Bay Magna Praemia ( ディスティニー・ベイ・マグナ・プラミア )
デスティニー・ベイ ["運命の湾(いりえ)"の意] ワイナリーの マグナ・プラミア ["偉大なる報酬"の意] ってワイン。 ブドウ品種 は カベルネ・ソーヴィニョン。ニュージランドで 最も高額 とのコト。
デスティニー・ベイ・ワインズ | Destiny Bay Wines – Craft Wine Park
★ Stonyridge Larose ( ストーニーリッジ・ラローズ )
ストーニーリッジ・ヴィンヤード ["石の尾根"の意] の ラローズ [=La rose "(華やかな香りを...)バラに捧げる"ってニュアンス] ってワイン。長期熟成型 の ボルドー・ブレンドタイプ で ブドウ品種 は カベルネ・ソーヴィニョン、プティ・ヴェルドー、メルロー、マルベック、カベルネ・フラン、カルメネール...など
★ Cedalion ( セダリオン )
マスター・オブ・ワイン の サム・ハロップ が手がけるブランドワイン。ブドウ品種 は シャルドネ、シラーなど。島西部の チャーチ湾↑ 辺りで生産されている様でっす。
サム・ハロップ・ワイン セダリオン シングル・ヴィンヤード シャルドネ ミネラル 2014|ワイングロッサリー
こうやって眺めるとなんか 赤が多そうなイメージ ですが、↑受賞歴をしっかり見ると ソーヴィニョン・ブランが意外に多い のがツボです。まぁ、同じニュージーでSBの話が多いからここでも出しにくいか...( 一一;) あと、赤だと伊の モンテプルチアーノ とかも頑張ってるんスね!って感じ。
▼流行のスタイル
History | Waiheke Island of Wine
↑を読んでいたら、何か1つ受賞ワインが出ると シラーええやん(; ・`д・´)! みたいな流れになったのが面白い。みんな マネをした ってワケ。 ↑受賞歴でも2000年代後半辺りからシラー多し。(もう一度リストを見てみよう!)
▼メジャーなワイナリー
https://en.wikipedia.org/wiki/Waiheke_Island#Wine
ついでに 参考資料②ウィキ の メジャーどころのワイナリー を サラッと眺めて おきましょう↑
ストーニーリッジ 辺りって オネタンギ・ヴァレー って言うのか~(; ・`д・´) とか発見があります。
▼おまけ - サブリージョンに分かれる日も近い?
...とまぁ、ニュージランドに 全部で18あるGI(=地理的表示) の中の1つ である ワイヘケ島 でしたが...
Soil Map | Waiheke Island of Wine
今回こういう 詳細なデータ ↑を発見してしまうと、ご丁寧にも将来的に サブリージョン化されてしまう日も近い のではないかとも思ったり。毎年、試験範囲が増えていく地獄www( 一一;)
ワイヘケ島については、これくらい知っておけば御の字かと。
・
・
・
【編集後記】
The Best of Waiheke: Ziplining, Wine Tasting and Vineyard Lunch (全2分17秒)
↑観光動画の ジップライン が楽しそうです。よく見ると ブドウ畑の上も通過 してますね~。リアル神の雫の妄想シーンできるかも (笑)
以上