このブログではソムリエ・ワインエキスパート試験にチャレンジされる方を対象に
「毎回、もう+プラス1点」をとれる勉強のヒントをお届けしております。
このシリーズでは「流し読みで学ぶ過去問のポイント - 2017年 S/WE共通 ○○~○○」と題して、
1回5問のペースで2017年度 の ソムリエ・ワインエキスパート試験 の問題から覚えるべきポイントを探っていきたいと思います。
ちなみに下のリンクはご参考まで。
【アドバイス】 過去問を解くにあたって...【3点】 - ソムリエ・ワインエキスパート試験に絶対に合格したいアナタへ!
それでは問題です!
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問題11 [酒類概論]
イギリスで原料として砂糖が許可され造られるようになった濃厚でホップの苦味の強い濃色のビールは?
1. ボック
2. スタウト
3. アルト
4. トラピスト
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正解は... 2. スタウト
特徴からビールの名称を問う問題でした。
それぞれ「名称+国+地域+特徴」といったキーワードの組み合わせを覚えましょう(/・ω・)/
・スタウト
イギリス・濃厚
黒ビールの「ギネス」が有名
・エール
イギリス
ちなみに最近よく聞く「IPA」は
インディアン・ペール・エールの略
・ピルスナー ★
チェコ:淡色・
日本のビールはほとんどこのタイプ
・ボック ★
ドイツ・アインベック
覚え方「ボックはベック!」
・アルト
ドイツ・デュッセルドルフ
・バイツェン
ドイツ・バイエルン地方
覚え方「バイエルンだからバイツェン!」
・トラピスト
ベルギー・修道院
・ランビック
ベルギー・野生酵母
あと「上面発酵か下面発酵か?」を問う問題も多いです。2つの違いをやわらかく説明すると...
上面発酵ビール (酵母が液面に浮く)
常温(高い温度)で発酵
→酵母が元気に活動するので濃厚な味わい。
下面発酵ビール (酵母が沈殿する)
低温でゆっくり発酵
→酵母の元気がでないので苦い・辛い(ドライ)な味わい
キリンやアサヒなど一般的な日本のビールはこれ!
ここで下面発酵ビールの覚え方ですが
「下面発酵はピルスナーとボックでピッボ!」です。
実は普段よく飲んでるスーパードライなどの日本のビールは前述の「ピルスナー」タイプで下面発酵だったのです('ω')ノ
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問題12 [酒類概論]
ウイスキーのラベルに記載されている年数の説明として適切なものは?
1. 原酒の中で最も短い熟成年数
2. 原酒の中で最も長い熟成年数
3. 原酒の平均熟成年数
4. 最も多くブレンドされている原酒の熟成年数
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正解は... 1. 原酒の中で最も短い熟成年数
まさかのウイスキーの熟成年数を問う問題でした。個人的に実用的な知識かと思います(´_ゝ`)
ブランデーとウイスキーの違いを雑に言えば...
「ワインを煮詰めて蒸留させればブランデー」
「ビール(※)を煮詰めて蒸留させればウイスキー」
...といった具合です。
※正確にはビールに近い原料ですが(=_=)
またモルトウイスキーとグレーンウイスキーの違いも覚えましょう!
モルト : 二条大麦 :単式蒸留2回
グレーン: 穀物 :連続式蒸留器を使用
昔ながらに1回1回蒸留していたものがモルト。
1826年ごろ技術革新が起きて連続してずっと蒸留し続けれるようになると...
「そうだ!原料をケチろう(; ・`д・´)!」という動きがでます。
ここで安い穀物を使ったグレーンウイスキーが誕生!
さらに初期のグレーンウイスキーはそのまま飲んでも美味しくなかったため
「そうだ!モルトウイスキーと混ぜてみよう(;;; ・`д・´)!」となってできたのが
ブレンデッドウイスキー。非常に短絡的な流れですね(笑)
さらにこの流れで新大陸(アメリカ)では連続式蒸留器+トウモロコシ(51%以上)で作るバーボンが登場します。
話を戻して、モルトだと単式蒸留で香りの成分など繊細さが残り上品なものができるものの少量しか作れません。さらに二条大麦だと原材料も高い!
反対にグレーンウイスキーやバーボンなどは連続式蒸留器で大量に造れて原価が安い!ただ大雑把な味なので樽などで強めに味付けして誤魔化しています。
バーボンに「力強さがある!」なんて表現はなんたる商売上手!と思ったりしますが、どんな技術革新にも功罪はありますよね(´・ω・`)
あと5大ウイスキー(スコッチ・アイリッシュ・カナディアン・バーボン・ジャパニーズ)の注意点として特に知っておきたいのは...
・カナディアンは一般的にはベースウイスキーとフレーヴァーウイスキーのブレンデッドである!
・スコッチとアイリッシュの違いは、アイリッシュは小麦にピート(草炭)香を付けないのでまろやか!
そういやスコッチだと「ラフロイグ」や「アードベック」などヨードチンキとか正露丸の匂いのするアイラ系のウイスキーなんて人気ですよね~。
なんかこの問題といいカクテルの問題といいBARっぽい内容が増えてる気がする...
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問題13 [酒類概論]
コニャックの主要ブドウはどれか?
1. Muscadelle
2. Picpoul
3. Mauzac
4. Ugni Blanc
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正解は... 4. Ugni Blanc ユニブラン
これは酒類概論というかフランス概論でフランス国内の白ブドウで栽培面積が最大なのはユニ・ブランという事を知っていればとけた問題です。
というのがユニ・ブランはワイン以外にもコニャックやアルマニャックといったブランデーの原料にもなっているからなんですね。
ちなみに他は
1. Muscadelle ミュスカデル
ボルドー地域 ソーテルヌなどの甘口ワインなどに使用
2. Picpoul ピクプール
ラングドック地域 「Picpoul de Pinet ピクプール・ド・ピネ」などに使用
3. Mauzac モーザック
ラングドック地域 「Blanquette de Limoux ブランケット・ド・リムー」などに使用
ソムリエ協会ってやたらモーザックとかリムーとか好きだよね~。
といった具合でした。
ソムリエ教本や参考書のブドウ品種の一覧を見て各品種がどの地域で栽培されているか?イメージ出来るようにしておきましょう!
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問題14 [酒類概論]
発ブドウの房や発酵終了後の醪を圧搾した果皮・種などの搾りカスを発酵・蒸留して造られたものは?
1. Fine
2. Marc
3. Weinbrand
4. Mezcal
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正解は... 2. Marc マール
ブランデーに関する問題でした。
ちなみにフランスではマール、イタリアでは Grappa グラッパ と言います。
イタリアのグラッパの生産地 ヴェネト州 の Bassano del Grappa バッサーノ・デル・グラッパという地名も良く出題されています。
ブランデーの分類としては3つあり
・Eaux-de-Vie de Vin オー・ド・ヴィ―・ド・ヴァン
ワインから造ったブランデー
・Eaux-de-Vie de Marc オー・ド・ヴィー・ド・マール (正式名称)
酒かすから造ったブランデー
・Eaux-de-Vie-de Fruits オー・ド・ヴィー・ド・フリュイ
フルーツ(ブドウ以外)のブランデー
3つとも下線の最後の文字を見たら区別がつきますね('ω')ノ
3つ目の フリュイ に関しては原料と対比するフランス語も覚えましょう!
黄色のプラム:Prune プリュヌ
紫色のプラム:Mirabelle ミラベル
スモモ :Quetsche ケッチュ
コケモモ :Myrtille ミルティーユ
木イチゴ :Framboise フランボワーズ
黒スグリ :Cassis カシス
サクランボ :Cerise スリーズ
洋梨 :Poire Williams ポワール・ウィリアムズ
ちなみに問題の...
1. Fineフィーヌ
フィーヌ・シャンパーニュ? コニャック地方のグランド・シャンパーニュとプティット・シャンパーニュのブレンド
3. Weinbrand ヴァインブラント
ブランデーのドイツ語
4. Mezcal メスカル
リュウゼツランを主原料とするメキシコ特産蒸留酒
...でした。
マールは何とも言えないコクがあっておいしいよ!
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問題15 [酒類概論]
穀類を原料とし発酵・蒸留して得られたスピリッツにボタニカルを加えて再度蒸留したものは?
1. Vodka
2. Gin
3. Rum
4. Tequila
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正解は... 2. Gin ジン
蒸留酒・スピリッツの種類に関する問題でした。
ちなみにボタニカルとは「草根木皮」平たく言えば薬草の成分です。
それぞれ違いを言えるようにしておきましょう(/・ω・)/
1. Vodka ウォッカ
トウモロコシ・大麦・小麦などの穀類+ジャガイモなどのイモ類が原料。白樺の炭で濾過される!
2. Gin ジン
穀類からできたものをボタニカル(ジュニパーベリーなど)に浸してつくる
3. Rum ラム
サトウキビが原料。連続式蒸留器でつくられる。
4. Tequila テキーラ
竜舌蘭(ブルーアガペ)が原料。メキシコのハリスコ州全域で造られる
ジンとウォッカの違いくらい説明できるように!...というのが以前筆者はそんな質問をお客様にされてパッと答えられませんでした(笑)
今回はここまで~。
次回は16~20問目です( `ー´)ノ