このブログではソムリエ・ワインエキスパート試験にチャレンジされる方を対象に
「毎回、もう+プラス1点」をとれる勉強のヒントをお届けしております。
このシリーズでは「流し読みで学ぶ過去問のポイント - 2017年 S/WE共通 ○○~○○」と題して、
1回5問のペースで2017年度 の ソムリエ・ワインエキスパート試験 の問題から覚えるべきポイントを探っていきたいと思います。
ちなみに下のリンクはご参考まで。
【アドバイス】 過去問を解くにあたって...【3点】 - ソムリエ・ワインエキスパート試験に絶対に合格したいアナタへ!
それでは問題です!
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問題21 [日本]
2016年3月現在、日本において稼働しているワイナリー数を多い順に並べているものは?
1. 山梨→長野→北海道→山形→新潟
2. 山梨→新潟→北海道→山形→長野
3. 山梨→北海道→長野→山形→新潟
4. 山梨→長野→新潟→北海道→山形
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正解は... 1. 山梨→長野→北海道→山形→新潟
問題は5位までですが、実際は3位までを見れば分かる問題でした。
ワザといっぱい書いて焦らしてやろうという感じですね(笑)
「日本ワイン」を作るワイナリー数
(2016年)
1位:山梨 77軒
2位:長野 32軒
3位:北海道 28軒
4位:山形 12軒
5位:新潟 9軒
ちなみに生産量の順位も同じで、山梨→長野→北海道 といった具合です。(国内製造ワインの概況 2015年 より)
あと知っておいて頂きたいのは...
前回もご紹介しましたが
・「果実酒製成数量」の1位は 神奈川
※海外からの濃縮果汁を使ったバルクワインの生産を含むため。「畑なきワイン県」とも言われています。
それとは別に
・「成人1人あたりの 果実酒 消費量」の1位は 山梨
2位が東京、3位が大阪!
堂々の1位はワイナリー数最多を誇る山梨。2位3位は都市部って感じですね。
全国平均で2015年では、1人が1年で3.70 リットル の ワインなどの果実酒を飲んでいる事になります。1本750ml だと4.9本です。平均を押し上げている人が結構いそう...( ゚Д゚)
日本の統計は要チェックです!
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問題22 [日本]
日本ワインの歴史で正しいのは?
1. 1830年代に甲府で本格的なワインつくりを始めた
2. 1926年、山梨県のワイナリー数は319軒に達した
3. 1927年には、マスカット・ベーリー・A や ブラック・クイーンなどの日本独自の改良品種が山梨県で開発された
4. 1980年代に農作物貿易が自由化になりバルクワインの輸入が激増した
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正解は... 2. 1926年、山梨県のワイナリーは319軒に達した
この手の複合的な問題は厳しいですね~。
1. 1830年代に甲府で本格的なワインつくりを始めた
→日本でワイン作りが始まったのは約140年前(=1876年)と言われています。焦らずに現在から逆算すれば分かるのですが...(=_=)
2. 1926年、山梨県のワイナリー数は319軒に達した
→実はこれが正解!1939年にはなんと3694軒にも達しています! 戦時中、太平洋戦争ではワインの酒石酸が軍事利用(潜水艦の音波探知機の振動子に使用)できる事からワインの生産量は増加しました。
3. 1927年には、マスカット・ベーリー・A や ブラック・クイーンなどの日本独自の改良品種が山梨県で開発された
→この2種類と言えば川上善兵衛ですが、新潟県の人です!
4. 1980年代に農作物貿易が自由化になりバルクワインの輸入が激増した
→ 1960年代の高度経済成長期から国産ワインの生産は増えはじめ、1980年代のバブル期にはヨーロッパのブドウ Vitis Vinifera ヴィティス・ヴィニフェラ種 などを使った国産ワインの本格的栽培が盛り上がっていきます!
あと知っておきたいのは...
・2000年代には国内のブドウ栽培からワイン造りまで行う「ドメーヌ」的なワイナリーが100軒に達しています。
・2010年 に 甲州
・2013年 に マスカット・ベーリー・A
...が O.I.V 国際ブドウ・ブドウ酒機構のリストに掲載されました。国産品種の2種類が世界に認められ、輸出する際にはラベルに表記できるようになったのです!
日本ワインの歴史も重要です!そこまで難しくないから覚えておきましょうね(´Д`)
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問題23 [日本]
東北最古のワイナリーは?
1. 岩の原葡萄園
2. 酒井ワイナリー
3. 祝村葡萄酒醸造会社
4. 信濃殖産会社
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正解は... 2. 酒井ワイナリー
これは難しい問題でした。
1. 岩の原葡萄園
→1922年に川上善兵衛が新潟県に創立!
川上善兵衛の問題多過ぎ(笑)
2. 酒井ワイナリー
→これが正解!
山形県 置賜地方(置賜盆地内) 南陽市 赤湯町 にあり 「東北ワイン造り発祥の地」 と呼ばれています。
山形県は 日本海側の北から 庄内平野→山形盆地→置賜盆地 と3つの産地がありますが、「しょう-やま-おき」と覚えましょう(=゚ω゚)ノ 詳しくは下の地図を見てね。
3. 祝村葡萄酒醸造会社
→1877年に山梨県の祝村で設立された民間ではじめてのワイナリー。祝村葡萄酒造会社は地元での通称。現在のシャトー・メルシャンです。
4. 信濃殖産会社
→長野県塩尻市にあるワイナリー。「信濃」とつけば「甲信越」地方と分かりますね(笑) ちなみに塩尻市といえば 桔梗が丘ワインバレー に属しています。桔梗が丘のメルローといえばワインの国際コンクールで金賞を受賞しています。メルシャンのものですが...(-_-メ)
ついでですが、長野県に関しては...
4つのワインバレー(桔梗が丘・千曲川・日本アルプス・天竜川) および 5つの盆地 (伊那・松本・長野・上田平・佐久) の 位置が分からない方は地図上の位置をチェックしておきましょうね!
ワイナリー名は難しいけど、せめて有名どころ(山梨・長野・北海道・山形)の地理はカンペキに覚えようね(´_ゝ`)
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問題24 [南アフリカ]
ピノタージュと関係の深い人物は?
1. アブラハム・ペロード
2. ジャック・ピュイゼ
3. セルジュ・ルノー
4. ジャン・マルク・オルゴゴゾ
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正解は... 1. アブラハム・ペロード
これも「そんなの知るかよ!」って問題ですね~。
南アフリカで多く生産されるピノタージュは1925年にピノノワールとサンソーを交配させて生まれた品種です。
ちなみにサンソーとはフランスのローヌ地方南部の「法王のワイン」として知られるシャトーヌフ・デュ・パプの13品種にも使われている品種ですが覚えてますか?
ちなみに他の選択肢ですが、あまり覚える必要はないと思います(-_-)
2. ジャック・ピュイゼ
→フランス味覚研究所創設者・所長。近年(2016年)来日しているご存命の方。ソムリエ協会の田崎会長と交友がある。
3. セルジュ・ルノー
→酒を飲んだ方が長生きできる!って学説「フレンチ・パラドックス」を提唱した学者さん。
4. ジャン・マルク・オルゴゴゾ
→ ボルドー大学の教授。ワインが老人性痴呆(認知症)やアルツハイマー病に効果があると提唱している。
あと、ブドウ品種と人名が絡むのは
スイスのヘルマン・ミュラー博士で 白ブドウの ミュラー・トゥルガウ (別名 リヴァーナー) = リースリング x マドレーヌ・ロワイヤル の交配を行いました。
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問題25 [南アフリカ]
南アフリカの2015年ブドウ品種別栽培面積において最大の品種は?
1. Cabernet Sauvignon
2. Colombard
3. Chenin Blanc
4. Pinotage
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正解は... 3. Chenin Blanc シュナン・ブラン
南アフリカだからピノタージュ!と言いたいところですが。シュナン・ブランでした。
南アフリカの主要品種
栽培面積順のデータ 2015年
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1位:シュナン・ブラン (17,965 ha)
2位:コロンバール (11,839 ha)
3位:カベルネ・ソーヴィニョン (11,170 ha)
4位:シラー(ズ) (10,347 ha)
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6位:ピノタージュ (7,364 ha)
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まさかフランス ロワール地方原産のシュナン・ブランがこんなにアフリカで栽培されているなんて!って感じがしますね。ちなみに南アフリカでは Steen スティーン とも呼ばれています。
その他にもニューワールドの特徴的な栽培面積最大のブドウ品種もチェックしておきましょう!
ニュージーランド
1位:ソーヴィニヨンブラン
2位:ピノノワール
オーストラリア
1位:シラーズ
2位:カベルネ・ソーヴィニョン
アルゼンチン
1位:マルベック
2位:ボルナダ
国ごとの主要品種はチェックしとけって事ですね(´Д`)!
今回はここまで~!
次回は26~30問目です!