▼前回からの続き
開始直後、受験者は素早い動きで
いっせいに、ヨーイ、ドン。
猛烈な勢いで紙をめくる音。
シャーペンを書く時のカサカサした音。
周囲の気迫におされる。
…が、まずは落ち着ついて
さっき思いついたアタリ(↓で後述)に沿って進めるのみ!
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▼試験結果速報より
ここで正解を示しておきます。
Q様の「試験中の思考」をたどってみましょう。
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▼全体の見立て(≒アタリをつける)
そのアタリ(↑)とは、さっき着席した時から手前にある
ワインの外観から見立てていたもの。
ワイン① 、やや黄金色?
樽ドネ(=樽系のシャルドネ)か?
ワイン②、淡い色調。
ワイン③ 、濃い系キター!
グラスの縁(ふち)の色を凝視。
これは「(若めの)紫がかった」か?
実はこの最初の時点で
思い込み(≒バイアス)発生。
「超ど真ん中、フランスシラー。
もしくは難易度高めならマルベック?」
前日の最終確認では
やや熟成した(古めの)オレンジ系を予想し…
・ネッビオーロ
・サンジョベーゼ
・テンプラ
・グルナッシュ
…を比較テイスティングしていたが
これは完全に肩透かし。
続いて、ワイン以外のお酒に目が移る。
その他①、 無色透明
その他② 、コーラ色
「協会はシェリー推しだからトゥニー?」
このわずかな待機時間で
「いかにイメトレできるか?」が勝負の決め手。
いざ開始して始めたことは
マークシートの選択個数(自分の回答)を
コメントシート(=持ち帰れる問題用紙)に書き写しておくこと。
ちなみにエキスパートでは
①と②のワインで選択肢の個数が違ったそう。
自分なら同じにしてたかも。あぶねー。
(終了後にSNSを観て知りました。)
さあ、いつも通り
今度は外観から細かくみていこう!
▼ワイン①白(正解は仏シャルドネ)
①澄んだ、輝きのある、
レモンイエロー、イエロー?
照明が暗いと色調が違くて分からん!
とりあえず中間点狙いで
レモンイエローとイエローに。
香りはうっすらだけど
樽&MLF感。
トースト、ヴァニラ、乳製品のニュアンス。
アメリカ色(≒濃い)じゃないからフランス?
味わいはニュートラル(≒スッキリ)系。
でもここで
至極個人的な注意ポイント。
この冷えた提供温度から深読みして
ソーヴィニョン・ブランなどの可能性も。
(実際、グラスが曇るくらい冷えていた)
いやいや、しかし
やっぱり味わいからして素直にシャルドネだ!
アリゴテだったらごめんね〜。
ビンテージは2年前。Alc 13.5% に。
▼ワイン②白(正解は独リースリング)
②澄んだ、輝きのある、
グリーンがかってる?
やはり照明でわかんないよー汗
またまた中間点狙いで
レモンイエローとイエローに。
でも冷涼産地っぽい。
澄んだ感じは高山系トロンテス
もしくは甲州?
ここで、自分の中での選択肢を広げて香ってみる。
青リンゴ、ライムのような冷涼のリースリング?
いやいや、待てよ。そんな簡単じゃないはず。
ゲヴェルツトラミネール?
まだ薄い系ヴィオニエだって外せない。
ここでも個人的な注意ポイント。
最近のリースリングでは
ペトロール香の石油っぽさは感じづらい(詳細な理由は↓)
微妙な香りは一旦オフフレーバーとして無視し
独特なさわやかな青リンゴ感があったらリースリングとしている。
もっとも、テイスティングの数と質を上げれば
リースリングのペトロールもシッカリと感じれるかもしれないが
これが現時点での僕の能力と力量を踏まえた最適解。
ちょっとアルコール度数高め?
結局13-13.5%のアルザスのリースリングに。
▼ワイン③赤(正解は豪シラーズ)
③濃い!コメントも同系一直線。
縁(ふち)の紫色から
チリ臭、ユーカリ臭どんな香りがするかなー?
黒系果実の回答をベースに
樽系も加えておこう。
澄んだ、輝きのある
紫がかったダークチェリーレッド、濃淡濃い
粘性やや強い、成熟度が高く、濃縮感が強い。
香りは開いている
カシス、ブラックベリー、ブラックチェリー
スミレ、牡丹、シナモン、ナツメグ、甘草
第一アロマが強く、木だるからのニュアンス。
味わい、Alc13.5-14% アタックやや強い
まろやか、酸味なめらかな、タンニン力強い
バランス力強い、アルコールやや強め
(↑間違えて中程度)
余韻やや長い。
評価、成熟度が高く豊か
17-20度、グラス大ぶり
デカンタ必要なし、2019(樽熟だから3年くらい前?)
味わいはタンニンがまぁまぁ。
オーストラリア系のユーカリ臭。シラーズ。
▼その他④(チリのピスコ)
その他④、 焼酎苦手だからなー。
これテキーラじゃん。
キルシュじゃないはず。
この時点でピスコはアウトオブ眼中。
ピスコ→田崎会長の昔の発言は忘却の彼方に。
ちなみにマズい。
黒糖焼酎とホワイトラムって
どんな違いだっけ?と脳内再生。
▼その他⑤(ドイツのイエーガーマイスター)
その他②、コーラ色だから事前に復習した
トゥニーあたり?と思うもコーラっぽい味。
チナールと悩むが
以前飲んだ時カンパリっぽさから
イエーガーに。
▼回答が一通り終了後
ワインはおかわりできないけど、
水は挙手すればおかわり可。
もうこの時点で③が空っぽ。
「おい、これは試験だぞ。
試飲会じゃないんだぞ。
お前、なんでそんな顔真っ赤にしながら飲んでんだ?」
…と聞こえんばかりの
刺さるような視線を感じながら
水をおかわり。
終了後も最後まで
空になったグラスの香りを嗅いでました。
それでも、しっかり残るユーカリ臭。
▼会場を出る時のショック
前後して申し訳ないですが
これは試験終了後の話。
会場を出た後、
周囲の方が全然違う葡萄品種で答え合わせをしているのです。
これには頭が真っ白になりました。
ここから夜の営業に入るまで記憶がありません。
ホントに悲しくて悲しくて
涙ながらにホテルを出て職場に向かいました。
17:00の発表で少し持ち直しましたが
それでもマークシートに正しく記入できているか不安が拭えません。
今だから偉そうにこんなことを言ってますが
落ちてそうな気がしているのでまた来年も頑張ります!
(2日経ちましたがそれでもまだ不安で心配で涙が出てきます。)
(次回に続く:話を少し戻して論述へ)