(前回までの流れ)
試験後、テイスティングの不安から
涙ながらに会場を後にしたQ様。
今回は少し話を戻して(↑赤枠部)
③「論述(の回想・自論)」編です。
それではどうぞ。
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▼論述試験 - 開始
テイスティングが終わった。
数名の試験官が
回答用紙のマークシートを
慣れた手つきで回収していく。
とはいえ、ここはホテルの広い宴会場。
人数分を集め終わるまでには
さすがに時間がかかる。
さっきのワインはテーブルに残ったまま。
1つを論述で使うタメだ。
さて、①〜③のワイン、どれでくる?
頭の中に考えがアレコレと浮かんでは消えていく。。。
手短なオリエンテーションが始まった。
配られていた封筒の中から論述用の冊子を取り出す。
泣いても笑っても20分のみ。
「それでは始めて下さい。」
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冊子の各ページ上部には問題が記載されており
方眼紙のようなマス目で300文字ほど書けるようになっている。
今年の設問は…
1:③のワイン(豪シラーズ)に合わせる料理を提案しなさい。
2:ロゼワインの醸造方法と楽しみ方を説明しなさい。
3:「熟成保管」について説明しなさい。
…の3問だった。
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▼回想 〜これまでのQ様の歩み・戦略〜
キター!
以前から抱いていた憶測が
確信に変わる。
ソムリエ試験は
教本からしか出題されない!
いたって当然の話しだ。
…が、どれだけの受験生が
あの教本を読破してるだろう?
だいたいは市販の参考書や
ワインスクールがまとめたテキストを使用してるはず。
…が、僕は基本「教本派」。
ゴリゴリの「教本原理主義者」とでも言うべきか。
1次試験の勉強は
問題集を解いては間違えた個所を教本にマーカー。
各章の先頭の国の白地図に
河川、山脈、風、主だった特徴、
ワイン法とその制定年など記入していく。
1次試験終了後
ある疑念が生まれていた。
それはリアルやSNSなどで
他の受験者の勉強法・感想をチェックする中
浮かび上がってきたのが…
難しかったと答えている方は
「参考書・スクールのテキストベース」の方が多く。
簡単だったと答えている方は
「教本ベース」だった…ということ。
当然、僕は後者になる。
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論述=(イコール) 教本通りの出題なのだ。
「協会幹部の勤務先に何かヒントがあるかも?」
な〜んて甘い考えを持つ人もいるかもしれない。
が!
教本に載ってない内容が出題されたら不公平だ。
地域格差があってはマズい。
そういう意味では東京は有利過ぎる。
スクールは多いし、ワインを含めた食文化がごく身近にある。
教本に登場する名だたるワインや料理を目にする機会も多い。
しかーし!
全国各地のソムリエ・エキスパートのチカラで
日本ワインを盛り上げていく機運が高まる昨今
地方の受験者が不利になっては困るはず。
とはいえ、協会の機関誌
「Sommelier(ソムリエ)」のチェックだけは欠かせない。
(広告ページも無く充実した内容。今後も購読を続ける予定だ。)
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…となると、論述のメインは
CBT(=1次試験)で問えなかった教本の内容になるはず。
・「ワインの購入・保管・熟成・販売」と
・「ソムリエの職責」の部分。
…この2つはCBTでもマイナー部分だ。
記憶に新しい(前年度の論述問題の1つ)
「小売価格1万円のワインで
クレームをうけた際の対応(…をどうすべきか説明せよ)」
これは教本(2022年)の P.814に明記されている。
この前後には
「酒石酸」「有機」「酸化防止剤について」
などなど論述試験のネタになりそうなテーマが満載だ。
同じく前年度の
「サステイナブルな取り組み(…とは何か説明せよ)」は
教本P.109 南アフリカ章。
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▼回答詳細
以降は試験後に書かれたQ様の考察です。
今年の設問3つを振り返ってみよう。
全体的には
文字数が増加(最大300字ほど)
教本と機関誌Sommelierをチェックしていれば書ける問題ばかり。
1:③(豪シラーズ)に合わせる料理を提案しなさい。
濃い系赤とのペアリングは
教本のアルゼンチン、オーストラリアの
「食事」にそれとなく記載。
機関誌Sommelier にも過去に特集あり。
(注意)↑記載の内容そのままじゃなくてもOK。
2:ロゼワインの醸造方法と楽しみ方を説明しなさい。
これは今年(2022年の)教本P.26
3:「熟成保管」について説明しなさい。
これは同じく教本P.792
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2019年のようなチーズの問題
「ケソマンチェゴについて説明しなさい。」
…などが出なくて助かった。
もしかして今年は少し簡単になってる?
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▼もしもの場合 〜「教本以外」対策など
先ほど説明した通り
「教本派」を自負する僕だが
実は教本以外の出題も想定していた。
・Brexitしたイギリスの影響
・各章のコロナ渦明けの各国の動向
・自然派ワイン
・SO2添加の是非
・中国ワインとその市場について…など
これ以外にも考えた問題はA4ノート2冊分に及ぶ。
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次回は最終回。
「来年に向けてのアドバイス」です。乞うご期待。
(続く)