このブログではソムリエ・ワインエキスパート試験にチャレンジされる方を対象に
「毎回、もう+プラス1点」をとれる勉強のヒントをお届けしております。
このシリーズでは 2016年度 の ソムリエ・ワインエキスパート試験 の過去問題からポイントを探っていきたいと思います。
問題012 [酒類飲料概論]
スパークリングワインの製法で、スティルワインを大きなタンクに密閉し、その中で第二次発酵を起こさせて造る方式の名称は?
1. トラディショナル方式
2. シャルマ方式
3. トランスファー方式
4. メトード・リュラル
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正解は...
2. シャルマ方式
大きなタンクで大量に生産できるシャルマ方式 (仏名=メトード・シャルマ Methode Charmat)で造られたスパークリングワインは価格も比較的安く普段使いしやすいものです!
かたや、瓶の中で1本ずつ発酵させるトラディショナル方式 (仏名=メドード・トラディショナル méthode traditionnelle)で作られるスパークリングワインは手間暇がかかる為、やや高価となります。
有名なスパークリングワイン フランスのシャンパーニュ、スペインのカバの2つはトラディショナル方式なのに対して、イタリアのプロセッコはシャルマ方式という事も予備知識の1つ(-ω-)/
また、変わりダネの方式として瓶で発酵させたものをタンクに移してオリ引き・ろ過を行うトランスファー方式というものがあります!
これの良いところは、シャンパーニュなどトラディショナル方式で本来行う オリを取り除く為に行う 動瓶 (仏名=ルミアージュ Remuage) と オリ抜き (仏名= デゴルジュマン dégorgement ) を 省略できるのです。
↑の工程はめんどくさそうなので、省略できたら確かに楽そう...( 一一;)
ついでに、田舎方式 (仏名=メトード・リュラル méthode Rurale) というものがあります。これは1次発酵中※のワインの瓶に栓をして、瓶の中で発酵させてしまうものです。
これまでご紹介したトラディショナル方式・シャルマ方式・トランスファー方式の3つとも、ある程度発酵を終えたワインに泡をつける為の2次発酵を行っています。
つまり、田舎方式とは「いきなり泡を作る!」って感じの製法です( `ー´)ノ
この方式はフランスの南西地方やローヌ地方などで行われていると言われていますが、実際にはそこまで使われているコトはないそうです。試験的な知識ですね( 一一;)
最後に炭酸ガス注入方式(英名=カーボネイテッド・スパークリングワイン carbonated Sparkling wine)と呼ばれるものがあります。これは発酵によって泡をえるのではなく、名前通り炭酸ガスを吹き込んで泡を作ります。
今回もおさらいをしておきましょう!
練習問題
1・シャルマ方式とトラディショナル方式の違い・特徴は?
2・シャルマ方式 or トラディショナル方式のどっち?
・フランスのシャンパーニュ
・イタリアのプロセッコ
・スペインのカバ
3・トランスファー方式はトラディショナル方式の何を省略できるか?
仏名で「〇〇と〇〇」
4・メトード・リュラル方式とは何か?
5・発酵によって泡を得ないのはどれ?
・シャルマ方式
・トラディショナル方式
・トランスファー方式
・田舎方式
・炭酸ガス注入方式
今回も分からなかったらやり直し。
内容を読み返しましょう!
今回のトラディショナル方式=特にシャンパーニュの高級なものは泡もキメ細かく長持ちもし、また、ものによっては「パン・グリエ」と呼ばれるコゲたパンのような香ばしい感じがたまりません。「やっぱシャンパーニュって他のスパークリングワインとは格が違うのかな~。」とも思ったり...(´_ゝ`)
◆カバの製造工程(トラディショナル方式)
動瓶とかオリ抜きをイメージしていただけるかと...。
◆高額シャンパーニュランキングBEST10
知ってるシャンパン盛りだくさん!ドンペリは意外に安い( 一一;)?
今回はここまで!
次回は 共通問題[013] 酒類飲料概論 からです。