▼『pain grillé』とは
ワインの香りでいうところの
仏『pain grillé』: パン・グリエ とは 焼いたパンの意。
(英 Toasted bread : トースティッド・ブレッド = 以下「トースト」)
▼試験的に使う or 使わない?
個人的にワインでこの香りの表現をよく使う(=素直にそう思える)のはシャンパーニュなど瓶内二次発酵の泡ってイメージ。
(ですが、泡は試験には出てきませんね 笑)
で、この原因(≒由来)はパン作りにも使われるイースト菌と同じで酵母(の香り)って認識ですが、そういや「オリ(≒酵母を含む)」と一緒に寝かせるシュル・リー(タイプ)の仏ロワール地方のシュナン・ブランなんかに回答例の1つとして選ばれることがあります。
【2次テイスティング資料】04_比較表_白_ver191103.pdf - Google ドライブ
↓試験とはカンケー無いですが非常に勉強になりました。『酵母とワインの香りの関係性』をシュル・リーと泡を踏まえて解説しています。
(特にこの辺り)
As the yeast(酵母) cells start to break down during the process of autolysis(オートリシス : 自己融解), they release tiny amounts of sugars (called polysaccharides[ポリサッカロイド : 多糖]) and amino acids. The presence of these compounds is sensed on our tongues and palates as a textural weightiness or increased body in the wine. White and sparkling wines aged on the lees are often described as creamier, richer, fuller-bodied, or with greater depth and complexity of flavor.
Besides the added textural creaminess, the release of fatty acids (which come from the breakdown of the yeast cell wall) adds to the aromas/flavors in a wine.
パン・グリエの香りの由来は酵母が『自己融解』した時に出る「糖」と「アミノ酸」 、さらには細胞壁が壊れたれた時に出る「脂肪酸」。つまり酵母の死骸は栄養だらけってコトね(笑)
あと、今回のパン・グリエと同じ意味の「トースト」が 樽のきいたシャルドネ で試験に使われる場合があります。
【2次テイスティング資料】04_比較表_白_ver191103.pdf - Google ドライブ
↓によるとオーク樽由来の焦げたニュアンスがワインに染み出すって感じでしょうか。「トースト」っぽいシャルドネの銘柄が紹介されているのも面白い。
(この辺り)
Oxygen, time, oak, and grape variety all contribute to the fact that some wines smell and taste of breadstuffs.
そりゃあ、内側をこがしてるんだから、これに入れてたらトーストと勘違いしそうなこうばしい香りも出てくるよね~。
《所要時間 : 7分41秒》
焦がす作業 = 2分31秒より
▼おまけ - フランスパンの話
《所要時間 : 12分30秒》
Discovering French bread and the rules of 'baguetiquette'
実は今回これをご紹介したかったから無理矢理パンっぽい記事を書いただけ。
フランスパンの歴史が勉強になるし、なにより日本人が本場のフランス人にパン作りを教えているってのが誇らしい!!!
東京(麻布)にもお店があるみたいなので、お近くの方は是非。
以上、ご参考まで。