キャンベル・アーリーについて
[歴史・はじまり]
・アメリカ(北米)で交配されたラブルスカ系の黒ブドウ (= フォクシー・フレーバー[狐っぽいケモノ臭さ]がする)
・交配したのはアメリカの ジョージ・W・キャンベル - 1894年
品種は ムーア・アーリー x (ベルビデレ x マスカット・ハンブルグ)
→ "キャンベルさんが交配した早く(アーリーに)収穫できる品種" ってニュアンス
≒ 寒冷地では本格的な冬がやって来る前に早く収獲できると有利!! (ちなみに長野でメルロの栽培が盛んなのも同じ理由)
https://digicoll.library.wisc.edu/cgi-bin/WI/WI-idx?type=div&did=WI.WSHAv03n03.MCCJ02&isize=text
↑の記事とか面白い。交配にはなんと30~40年かかったとか。コンコードと同じく寒い地域で栽培できて、なおかつ2週間ほど収獲が早い?
↓
・川上善兵衛が日本に導入 - 1897年 (この品種に関しては善兵衛は交配してない!!)
[用途]
・生食用兼用品種 (=生でも食べれるしワインやジュースにもするやつ)
[データ★]
・日本での原料用国産生ぶどう - 黒ブドウでは4位 (=全体の5.2%)
(1位MBA→2位コンコード→3位メルロ→4位キャンベルアーリー)
・原料用国産生ぶどうの キャンベル・アーリーの主要産地としては
(1位北海道=51%、2位宮崎★=17%、3岩手=15%)※
※2県1道とも黒ブドウとしての生産比率は最大(=1位)
寒さに強いので北海道と岩手は理解できるとして、南国の宮崎が入っているのは台風シーズンの前に収獲できるから?
★データの出典
国内製造ワインの概況(平成30年(2018)度調査分)
=令和2年(2020)2月国税庁課税部酒税課 - 作成の資料
(2) 製成・移出数量、原料受入数量等の生産・出荷の内容 平成30会計年度(平成30年(2018)4月1日~平成31年(2019)3月31日)とし、製造場ごとのデータを基に集計
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/seizogaikyo/kajitsu/pdf/h30/30wine_all.pdf
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【余談】
ちなみに、有名なジュースのウェルチってコンコードの葡萄ジュースから始まった会社。
...コンコードは翌年の1854年※に市場に導入された。1869年に、ニュージャージー州ヴァインランドのトーマス・ブラムウェル・ウェルチ博士は、低温殺菌して発酵を防止したコンコードの果汁飲料を初めて開発した[6] 。ウェルチは、初めそれを非アルコール性ワインとして教会の聖餐式に利用するために開発した。1893年に、ウェルチの息子チャールズ・E・ウェルチがウェルチズ・ブドウ果汁会社を創業した。...
※(比較) 今回のキャンベル・アーリーは1890年代でしたね~。コンコードが広まってウェルチの会社ができた頃に生まれた後発品種ってことか。。。
以上