このブログでは、ソムリエ試験・ワインエキスパート試験に挑戦しようと思われている方を対象に
「毎回、もう+(プラス)1点」をとれる学習のヒントをお届けしております。
今日はアメリカのバーボンがテーマです。
「ワイルドターキー」や「ジムビーム」なんて名前は有名ですね。今回も試験的にも役に立ちつつ、実際に使えるバーボンの豆知識をご紹介したいと思います。
それでは、いつも通り3つの問題にチャレンジしてみて下さい!
問題です!
◆Q1.「ワイルドターキー」と「ジャックダニエル」の関係を選びなさい。
A.「生産州」も「製法」も同じ
B.「生産州」は同じだが、「製法」が違う
C.「生産州」が違うが、「製法」は同じ
D.「生産州」も違うし、「製法」も違う
◆Q2.以下のバーボンに「仲間はずれ」がいます。どれか?
A.ワイルドターキー
B.フォアローゼス
C.ジムビーム
D.メーカーズマーク
◆Q3.「ワイルドターキー蒸留所」の現在の所有者は?
A.フランスのモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン
B.イタリアのカンパリ社
C.日本のサントリー
D.日本のキリン
【2】回答とメモ
◆A1.正解は「D」
「ワイルドターキー」と「ジャックダニエル」は「生産州」も違うし、「製法」も違います!
まず、ワイルドターキーはケンタッキー州で作られるケンタッキーバーボンですが、ジャックダニエルはテネシー州で作られるテネシーウイスキーです。
少し詳しい方なら「いやいや、それは常識だよ!」となりますね。
ここからが本題です。
よく、バーなんかに飲みにいっても
×「ジャックダニエルみたいなテネシーウイスキーは作っているとろろが違うだけ。」
...なんて言われますが
実は、決定的に製法が違います。
最大の違いはテネシーウイスキーは「蒸留後にサトウカエデ(シュガーメイプル)の炭で濾過してから貯蔵するチャコール・メローイング製法」で作られています。これにより「味わった時に、雑味が抜け、まろやかな甘みを感じる」と言われています。
もし、ジャックダニエルやそれ以外にも「テネシーウイスキー」を飲む機会があれば、これみよがしに 「やはり、しっかり濾過されている分、ケンタッキーバーボンより、まろやかだね!」と言ってやりましょう!通(ツウ)っぽさが増して尊敬を集めれるはずです(笑)
◆A2.正解は「C」
「仲間はずれ」は「ジムビーム」でした。
「ジムビーム蒸留所」は「ジムビーム」以外にも
・「オールドクロウ」
・「オールド・グランダッド」
・「ブッカーズ」
等の蒸留所名と違うブランドがあるのに対し、
以下のブランドは、蒸留所と同じ名前のブランドしかありません。
「ワイルドターキー蒸留所」
→ワイルドターキーのみ
「フォアローゼス蒸留所」
→フォアローゼスのみ
「メーカーズマーク蒸留所」
→メーカーズマークのみ
通常、バーボンのビジネスというのは閉鎖された蒸留所のブランドを買い取って「これ他の蒸留所で作ってたやつやけど、これからはウチで作るわ!」という具合にどんどん大手が零細を吸収していきます。
実際、かつては200箇所近く存在していた蒸留所ですが、現在はメジャーな蒸留所が9箇所しかありません。
日本では日本酒の世界も同じくブランドが買収されたり、他の酒造メーカーのタンクを間借りして製造したりと酒業界は生き残りが大変なんですね。そんな中、ワイルドターキーやフォアローゼスは単一のブランドだけでやっているから立派なもんです。
◆A3.正解は「B」
「ワイルドターキー蒸留所」の現在の所有者は「イタリアのカンパリ社」です。
こちらは、2008年にフランスのペルノリカールから同社に移っています。
ちなみに、日本の(ビーム)サントリーは
「ジムビーム蒸留所」
「メーカーズマーク蒸留所」を保有
キリンは
「フォアローゼス蒸留所」を保有
日本のメーカーは頑張っていますが、本国の方からすれば外国の企業に買収されてしまうなんて悲しい事かもしれません。
ですが、スコッチウイスキーの蒸留所もそんなのばっかりです。そのうち日本酒のメーカーも中国資本に買収されてしまうなんて時代が来るかもしれませんよf^-^;
おまけ
さて、いかがでしたでしょうか?
今回は結局、個人的な趣味を盛り込み過ぎてソムリエ試験に全く関係ない内容になってしまいました(笑)
ですが、今日は試験的に1つだけ覚えて下さい。
「バーボンの原料は51%以上がトウモロコシ」です。
無理矢理ですね。ですが、これだけ覚えてれば今回はOKです。
じゃあ、今度は「ワイルドターキー」と「カナディアン・クラブ」は何が違うのかって?...なんていうのは、またの機会にしましょう(笑)