このブログではソムリエ・ワインエキスパート試験にチャレンジされる方を対象に
「毎回、もう+プラス1点」をとれる勉強のヒントをお届けしております。
このシリーズでは「流し読みで学ぶ過去問のポイント 」と題して、2017年度 の ソムリエ・ワインエキスパート試験 の過去問題からポイントを探っていきたいと思います。
ちなみに下のリンクはご参考まで。
【アドバイス】 過去問を解くにあたって...【3点】 - ソムリエ・ワインエキスパート試験に絶対に合格したいアナタへ!
問題120 [チーズ]
非加熱圧搾タイプ(セミハードタイプ)のチーズの製造の過程で、カードをカットし撹拌していく時に温度は何度以上にしないようにするか?
1. 40℃
2. 45℃
3. 53℃
4. 55℃
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正解は...
1. 40℃
今回もチーズについて基本的なところからいきましょうかね...(´_ゝ`)
チーズの定義
「家畜などの乳(ちち)を乳酸菌や凝固酵素などにより凝固させてホエイ(乳清)の一部を取り除いたもの。
またはそれらを乳酸菌やカビ等の微生物により熟成・発酵させたもの」となります。
うーん、分かなくはないのですが...
ちょっとイメージしにくいですね~( 一一;)
丁寧に解説するとこうなります!
ホエイ(乳清)とは
市販のヨーグルトをほったらかしたら...というか、ものによっては上の写真のように薄い液体みたいなものが分離しているコトがありますよね!
これこそがホエイ(乳清)の正体です(; ・`д・´)!
ちなみにカード(=固形成分)という言葉も非常に重要なので覚えておいて下さい。
つまり、チーズとはこの乳から固まりきらない液体の成分(=乳清)を取り除いたものにカビを繁殖させたり熟成させたり...と何らかの処理を加えたものと言えます(-ω-)/
乳清豚...?
ちなみに、北海道なんかに行くと上の写真のようなホエー豚を使った料理・お土産が多いですよね。実はこのホエー豚は先ほどのホエイ(生乳)を与えて飼育された豚なのです(-ω-)/
そもそもホエイ(乳清)は従来大量に破棄されていたのですが、栄養源が豊富でもったいないという理由から豚など家畜の育成に使われていました。それが今や北海道を代表する豚のブランドの1つとなったワケです。面白いですね(笑)
ちょっと脱線したので問題に戻ります...。
非加熱圧搾タイプ or 加熱圧搾タイプ?
問題文中の 「非加熱圧搾タイプ(セミハードタイプ)」とは、有名な白カビ・青かび・ウォッシュ・シェーブル(山羊乳)...などに並ぶチーズのタイプの1つで、対照的なものに「加熱圧搾タイプ(ハードタイプ)」があります。
では、それぞれ代表的な銘柄・製法を見てみましょう(-ω-)/
非加熱圧搾
=セミハードタイプ
(代表的な銘柄)
チェダー(イギリス原産)
ゴーダ(オランダ原産)
やはり、どちらも少し柔らかめのタイプですね~。チェダーなんかはよくサンドイッチに挟まれてるイメージ...(´_ゝ`)
(製法)
カード(=固形成分)を攪拌(かくはん)する時に40℃以上にせず、プレス(圧搾)して固めたもの。
今回もやっとこさですが、これが問題の正解でした!
非加熱とは「40℃までに抑えているぞ!」というニュアンスなんですね。
具体的にイメージするにはこの動画を見ていただくのが一番分かりやすいです。19秒くらいから(-ω-)/
↕
加熱圧搾
=ハードタイプ
(代表的な銘柄)
パルメジャーノ・レッジャーノ(イタリア)
コンテ(フランス・ジュラ)
コンテはちょっとマニアックですが、パルメジャーノ・レッジャーノなんてご存知な方も多いのでは?やはり、先ほどよりもやや硬めですね~(´_ゝ`)
(製法)
カードを攪拌する時に40℃以上にして水分を飛ばしやすくし長期熟成に向くタイプに仕上げたもの。
ちなみに
コンテは53℃、
パルメジャーノ・レッジャーノは55℃まで温度を上げて作られます。
またまた具体的にイメージするにはこちらの動画を見ていただくのが一番分かりやすいです。今度はちょっと熱めな温度で攪拌しているのが分かりますね( `ー´)ノ
<おまけ>
筆者の大好きなカナダの何でもランキング番組「チーズ編」
時間があれば是非みて頂きたいチーズの特集!
約1時間と長いですが「急がば回れ」です。色んな発見があって楽しいですよ~(´_ゝ`)
お忙しい方は、せめてこの短い動画(5分)だけでも...
今回はここまで!
次回もチーズが続きます。