このブログではソムリエ・ワインエキスパート試験にチャレンジされる方を対象に
「毎回、もう+プラス1点」をとれる勉強のヒントをお届けしております。
このシリーズでは「流し読みで学ぶ過去問のポイント 」と題して、2017年度 の ソムリエ・ワインエキスパート試験 の過去問題からポイントを探っていきたいと思います。
ちなみに下のリンクはご参考まで。
【アドバイス】 過去問を解くにあたって...【3点】 - ソムリエ・ワインエキスパート試験に絶対に合格したいアナタへ!
問題121 [チーズ]
シェーヴルチーズの原料の山羊乳には、ある栄養成分が少ないため真っ白い生地 になるのが特徴であるが、この栄養成分は何か?
1. 脂肪
2. たんぱく質
3. カロテン
4. ビタミンC
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正解は...
3. カロテン
これは難しい問題でした。やはり今回も基本的なところからいきましょう(-ω-)/
チーズの色について
カロテン の語源は ニンジン (キャロット carrot) の 橙色(だいだいいろ) からきています。
よくニンジンやカボチャなどの野菜に多く含まれるといいますが、実は卵黄やバターなどの黄色~橙色も植物から動物に取り込まれたカロテンの色素によるもの。実は私たち人間にもカロテンの色素が蓄積されてます...(; ・`д・´) ハッ!!
チーズ造りにおいては、乳に含まれるカロテンが少ないとチーズの色が 橙色→白 と変わっていくわけです(; ・`д・´)!これは食べたエサ(牧草など)にもよるのですが、動物によっても違ってきます...
では「なぜ山羊乳にはカロテンが少ないか?」という理由は、山羊はカロテンをビタミンAに消化してしまうからなのです。
ちなみに羊も同じです。牛なんかはそのままカロテンを残してくれるんですけどね~(´_ゝ`)
Cheese Color - Cheese Science Toolkit
ここで「チェダーチーズとかオレンジ色が濃いから、カロテンの量すごいやんけー( ゚Д゚)」となりそうですが...
あれはアナトー色素というもので着色しています。
色が濃いからといって全部が全部カロテンというわけでもないので注意して下さいね(笑)
チェダーチーズに関しては「1860年ごろロンドンの消費者が人工的な(色の)ものを好んだから!」というのが理由だそうです。
Cheddar Cheese - William's Cheese
アナトー色素は安全?意外と知らない食品添加物の危険性! | 7dwm
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問題122 [チーズ]
主要チーズ生産国8ヵ国(フランス、イタリア、スイス、オーストリア、オラン ダ、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー)が「ストレーザ協定」を締結した年は?
1. 1935年
2. 1941年
3. 1952年
4. 1966年
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正解は...
3 1952年
知っているかどうかだけの問題ですね(-ω-)/
チーズ関連の法律について
チーズもワインと同じく品質を維持し粗悪品や模倣品を排除すべく、まずストレーザ協定が 1952年に締結されました。
ちなみに ストレーザ Stresa はイタリア ピエモンテ州 の スイスとの国境付近にあります。会議自体は1951年ですが、協定の締結が翌年の1952年。
ここで重要なのは1952年の時点ではイタリアは原産地呼称法はありませんでした。実はこのチーズのストレーザ協定がキッカケでイタリアのワイン法が整備され1963年に完成されたのです( `ー´)ノ
流れって大切です。順番を意識しておきましょう!
Protected designation of origin | WikiCheese | FANDOM powered by Wikia
<おまけ>
チーズと色の科学!カロテンの話ね~。
...とはいえ、やはり模倣品は後を絶たないわけで...( 一一;)
今回はここまで!
次回は「ワインの購入と管理・販売」からです。