今回はワイン醸造における酵母についてです。
【論述問題】
ワイン用の酵母について説明せよ。
ソムリエの方は論述、その他の読者の方は 知り合いやお客さんに質問されたと考えてみて下さい。「お前、ワインの勉強してるらしいけど、酵母って何なの( 一一)?」みたいな感じ。
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【ヒント】
厳しければ以下 キーワード を使って下さい。
(キーワード)
糖分、アルコール、二酸化炭素、アロマ、複雑さ、欠点
サッカロミセス・セレヴィシエ、非セレヴィシエ酵母、果皮、
培養酵母、キラー活性、野生酵母、クロエッケラ・アピキュラータ
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【答え】
・酵母はブドウ果汁に含まれる 糖分 を アルコール と 二酸化炭素 に分解する。
(これを「アルコール発酵」と呼ぶ。)
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・「アルコール発酵」に用いられる酵母の代表的なものに サッカロミセス・セレヴィシエ があるが、ブドウの 果皮 に付着しているものは非常に少ない。
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よって、多くは自然界から選抜した市販の 培養酵母 が使われる。これらの関しては他の不要な酵母の働きを抑えるために殺す キラー活性 が重要で、使用した際に放つ アロマ も酵母選びのポイントの1つ。
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(また培養酵母以外にも)
ブドウの果皮や醸造所の環境にいる 野生酵母 や クロエッケラ・アピキュラータ など
非セレヴィシエ酵母 があり 発酵の初期にワインに 複雑さ を与えるとされているが、アルコール耐性が5%程度までしかなく、過度に増殖すると香味に 欠点 のあるワインとなる。
<ワイン酵 母の特性 と優良菌株の選択育種>
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nogeikagaku1924/63/12/63_12_1885/_pdf
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【エクセレンス用 - 問題】
(2019年フォローアップセミナーより)
新酒などに使用される速醸系酵母は?
1:Lalvin 71B
2:Lalvin EC-1118
3:Lalvin Bourgovin RC212
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答え : 1:Lalvin 71B
これは問答無用で↓を見て!
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【編集後記】
今回は酵母について調べていたら、どうまとめたら良いのか2~3日間深みにハマってしまいました( 一一;)
もともと、イースト(酵母)の語源って「煮る」から来ているんですね~。確かに泡立ってるし昔の人は煮ているように見えたってのもうなずけマッス。あとグリセロールがボディや甘みになるってのも勉強になるなー。
前回の亜硫酸の時に少し触れたアセトアルデヒドですが、細かく見るとこれがアルコールに変化します。試験的には「糖分→アルコール+二酸化炭素」でOKですが、実は2段階ほど省略されているよ (´_ゝ`)
詳しくは↓を参照。アルコールは酵母にとって毒性があるから外に排出されるのね。
あとは、こんな説明ができれば超優秀というか素晴らしいと思う。書いた人、サイコーだよアンタ(; ・`д・´)! グッジョブ
以上