今回もソムリエ協会冊子から。
コンクール記事のこちら。
オールド・ファッションドってカクテルを深掘りします。
レシピ
まず…は
ライウィスキー(orバーボン)+水+角砂糖+ビターズ(※下記参照)
ビターズ
…が分からない方は↓
蒸留酒に薬草などで苦味を加えたもの。
一般的な使い方としては、カクテルに数滴たらす程度(2〜3回ふる感じ)
名前の由来
カクテルという言葉がなかった1800年代初頭、ジンやラムやブランデー※にビターズ、水、砂糖を混ぜて飲むのが流行っていた。1860年代になると↑※に加え、オレンジキュラソーやアブサンの使用が一般的になる。…にもかかわらず "昔流行った、時代遅れの飲み物(=スリング)" として前者に根強いファンがいたため。
これが1860年代になると、ライ(麦の)ウィスキーやバーボンで割るのが人気に。以後、主流となる。
歴史を参照(日本語訳)
en-m-wikipedia-org.translate.goog
スリング
…って言葉がチラッと出てきたけど↓が有名ですね。実はドイツ語。
シンガポール・スリングが生まれたのは、その名のとおり「シンガポール」。「スリング」は、飲みこむという意味のドイツ語”Schlingen(シュリンゲン)”が語源とされます。イギリスの著名な小説家、サマセット・モーム氏が、シンガポールの美しい夕焼けにちなんで、つけた名前なんだそうです。
ジガー
↑歴史のページをマジメに読んだ方なら「ジガーウイスキーって何?」となったと思います。これはジガーカップで1杯分のウイスキー(日本なら大きい方で60-小さい方で30mlくらい)のコト。
(↓左端のが一般的。)
(日本語訳)
en-m-wikipedia-org.translate.goog
…の名前の由来は
jiggalorum[ジガロラム?]「些細なこと」(1610年代)
→ 船で一番小さいマスト
→ (労働者に)少しだけしかお酒をくれない「しみったれ親分(実は小僧↓)」みたいな皮肉から笑
では、この謎の部分に光を当ててみましょう。「ジガー」という名前がどこから来たのかは不明です。これは、イギリスの船員が毎日の酒の量を船のジガーマストの帆にちなんで命名したことによると考えられています。このブログで以前に説明したように、「ジガーマスト」は船の最小のマストであるため、船員が飲み物の配給に対する不満を表現するためにこのニックネームを使用した可能性があります。
ウィリアム・オブライアンの 1836 年の著書『A Narrative of Travels in United States of America』では、この言葉への最初の言及の 1 つとして「ジガー ボス」というフレーズが使用されています。その「ボス」は、アイルランドの運河労働者に 1 日 16 回、半分ギルのウイスキーを届けた若い少年でした。
(日本語訳)
つまり「ジガーカップ 1杯分の〇〇」とは語源的に
「(量の少ない)ケチくさいカップ1杯分の〇〇」といったニュアンス。
仕上げ動画
百聞は一見にしかず。復習の意味を込めて。
以上