このブログではソムリエ・ワインエキスパート試験にチャレンジされる方を対象に
「毎回、もう+プラス1点」をとれる勉強のヒントをお届けしております。
今回のテーマは
コート・デュ・ローヌ地方 南部です。
ポイントはパプのワインの土壌・生産色・品目・品種、生産色が特徴的なAOC、甘口ワインのAOC、各AOCの位置、主要都市の名前、北風の名称をおさえるコト!
それでは、問題にチャレンジして
現時点での理解度を確認しましょう!
▼▼▼
【1】実力テスト
(難易度★★☆☆☆)
※せっかくなので、お手元にペンがあればメモ帳にでも書いてやってみましょう^-^!
(問1) Chateaunueuf-du Papeについて
(1-1) 土壌は (a.丸い小石 b.砂利 3.花崗岩)
(1-2) 生産色は (a.赤ロゼ白 b.赤白 c.赤のみ)
(1-3) 認可されている品種は
(a.3品種 b.13品種 c.18品種)
(1-4) 認可されていない品種は?※複数可
1.Carignan
2.Viognier
3.Roussanne
4.Marsanne
(問2) 生産色・製法が特徴的なAOCについて選択肢より選べ!
(2-a) ロゼを生産する
(2-b) 赤のみを生産する (複数可)
(2-c) 赤・ロゼを生産する
(2-d) 赤・ロゼ・白を生産する
(2-e) Vins Doux Naturels を生産する (複数可)
【選択肢】
1.Vinsobres
2.Grignan-les-Adhemar
3.Gigondas
4.Beaumes de Venise
5.Tavel
6.Muscat de Beaumes de Venise
7.Rasteau
(問3) 地図の①~⑥にあてはまるACOを選択肢より選べ!
【選択肢】
(a) Chateaunueuf-du Pape
(b) Beaumes de Venise
(c) Grignan-les-Adhemar
(d) Tavel
(e) Rasteau
(f) Gigondas
(問4) 地図のA・Bの組合せとして正しいのは?
(a) ①Avignon ②Monterimer
(b) ①Monterimer ②Avignon
(c) ①Nimes ②Avignon
(d) ①Uzes ②Avignon
(問5) ローヌ地方南部の強烈な北風は
(a) ケープドクター
(b) ケープナチュラリスト
(c) ゾンダ
(d) ミストラル
※コート・デュ・ローヌ地方がフランスのどこにあるか分からない方は↓へ
フランスワインの産地
▼▼▼
【少しブレイク...】
いかがですか?
今回はパプ(法王)のワインで有名なコート・デュ・ローヌ地方 南部部 の問題集です。前回の北部とあわせてフランス国内ではAOCのワイン産地量としてボルドーに次ぐ2位という事もあって試験では地図付きでガッツリ問われたりする事もあるわりかし重要な地区です。今回も覚えるべき内容をギッシリ全て詰め込んで問題にしています。「ローヌ地方 南部はこんな感じの事を理解してればいいのね。」と思っていただければ幸いです。それでは回答をどうぞ!
▼▼▼
【2】回答と解説
(回答)
(問1) Chateaunueuf-du Pape
(1-1) 土壌は (a.丸い小石)
(1-2) 生産色は (b.赤白)
(1-3) 認可されている品種は (b.13品種)
(1-4) 認可されていない品種は
(1.Carignan 2.Viognier 4.Marsanne の3つ)
(問2) 生産色・製法が特徴的なAOC
(2-a) ロゼを生産する 5.Tavel
(2-b) 赤のみを生産する
1.Vinsobres 4.Beaumes de Venise 7.Rasteau
(2-c) 赤ロゼを生産する 3.Gigondas
(2-d) 赤ロゼ白を生産する
2.Grignan-les-Adhemar
(2-e) Vins Doux Naturels を生産する
6.Muscat de Beaumes de Venise 7.Rasteau
(問3) AOCの位置
① (c) Grignan-les-Adhemar
② (e) Rasteau
③ (f) Gigondas
④ (b) Beaumes de Venise
⑤ (a) Chateaunueuf-du Pape
⑥ (d) Tavel
(問4) 都市の位置 (b) ①Monterimer ②Avignon
(問5) (d) ミストラル
(解説)
(問1) パプ(法王)のワイン Chateaunueuf-du Papeシャトー・ヌフ・デュ・パプ については、土壌は丸い小石、生産色は赤と白、ブドウは13品種をブレンドして造られます。
やっかいなのはブドウ品種が試験に出る事が多いですが、違う品種として選択肢に出やすいのは南部地域で多く栽培されている黒ブドウCarignanカリニャンです。ヴィオニエは北部、そして注意すべきは、北部で2つセットで覚えたルーサンヌとマルサンヌですが、パプのワインにマルサンヌは認められていません!
シャトー・ヌフ・デュ・パプに認められている品種の覚え方としては
「クブルピピ 、シサミュクテグムヴァ」です。
頭文字をとって、前半が白ブドウ、後半が黒ブドウとなります。
(白ブドウ)
ク = クレレット clairette
ブ = ブール・ブーラン Bourboulenc
ル = ルーサンヌ Roussanne
ピ = ピクプール Piquepoul
ピ = ピカルダン Picardan
(黒ブドウ)
シ = シラー syrah
サ = サンソー cinsault
ミュ = ミュスカルダン muscardin
ク = クノワーズ counoise
テ = テレ・ノワール terret noire
グ = グルナッシュ grenache
ム = ムールヴェドル Mourvedre
ヴァ = ヴァカレーズ Vaccarese
問題の選択肢がこの頭文字にヒット(合致)するかで判断しましょう!
(問2) ロゼのみの Tavelタヴェル、赤のみの3つ Vinsobresヴァンソーブル、Beaumes de Veniseボーム・ド・ヴニーズ、Rasteauラストー、赤・ロゼを生産するGigondasジゴンダスは問題に頻出です!
赤・ロゼ・白を生産する Grignan-les-Adhemarグリニャン・レ・ザデマールはローヌ南部の一番北に位置します。ソムリエ試験は「一番○○にある」という表現が大好きなのでおさえておきましょう!
天然甘口ワイン Vins Doux Naturels(VDN) ヴァン・ドゥー・ナチュレル を生産するのは Muscat de Beaumes de Venise ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズと Rasteau ラスト―です。ラストーは通常のワインは赤のみですが、甘口のVDNは赤ロゼ白の全色なので注意!あとVDNとリキュールワインVDL(Vins de Liqueurs)の違いも分かるようにしておきましょう!
(問3) AOCの位置は地図を参照
(問4) 都市の位置も地図を参照。
このアヴィニョンに14世紀 ローマ法王庁が置かれていました。シャトー・ヌフ・デュ・パプ(新しい法王の城 の意)はその夏の避暑地。
(問5) ローヌ地方南部の北風は ミストラル です。ケープドクターは南アフリカの風、ケープナチュラリストは西オーストラリア州 マーガレットリヴァーの畑、ゾンダはアルゼンチンの風の名前でした。
▼▼▼
【3】今回のまとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
今回でローヌ地方も終了です。北部・南部ともにローヌはブドウ品種が多様なので間違えないようにしましょう!今回少し出てきましたが天然甘口ワインや、それ以外にもフランス国内の新酒のまとめでローヌはまたご紹介する機会があると思います。